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2011/10/13

◆日経平均は前日比84円高の8823円と反発し6日ぶりに8800円台を回復した。12日の欧州議会でEU委員長が欧州銀行の大幅な資本増強に取り組む方針を示したことを受け、欧州債務問題への政策対応が進展するとの見方からユーロ買いが続いた。欧州株は反発し米国株が続伸した流れにアジア株も概ね続伸。東京外為市場では円が対ドルで反落し、対ユーロで6日続落したことから電気機器、自動車など輸出関連が買い戻しも入り急反発。金融関連セクターも反発した。9月工作機械受注が20%増となり、機械株が5連騰した。ただ、利益確定売りなどが優勢となった内需関連セクターの大半が下げたため、日経平均の日中値幅は前日の73円よりもなお縮小し46円弱にとどまった。もっとも、「欧州債務問題は短期間では解決しない、がコンセンサス」と指摘があるように、世界の金融・資本市場は過度な悲観から反対方向に振れただけ?■注目のNYダウのチャートは、12日に1.15万ドルまで戻し、8月31日の戻り高値1.16万ドルに急接近。筆者がソウルに向かった米国時間4日に1.04万円の10年9月以来ほぼ1年ぶり安値に沈んだ後、一気に1.15万ドル台に乗せてきたもの。ただ、東京市場と同様に出来高薄のなかを買い戻しなどにより切り返しただけ?8月中旬からの1万ドルとび台後半〜1.15万ドル超のボックス相場から、一段上の相場に水準を切り上げることが出きるかどうかがポイントとなる。発表が始まった米企業の7−9月期決算は好調との見方が正解となれば、まず、1.2万ドル近辺にある(米国では長期相場を見る指標として重要視されている)200日線への接近を試す相場が期待されてよい。

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◆TOPIX業種別株価指数で内需関連セクターは14業種中水産・農林業を除く13業種が下落した。7月から8月にかけて大幅下げ相場が終った後、NYダウがもみ合う間に内需関連株が上昇したことから、輸出関連株への乗り換えが見られた。ただ、出来高は15億株強と6日ぶりに増加も依然低水準。売買代金も1兆円割れ状況から1日で回復。が、低水準であることに変りはない。売り越しに転じた海外投資家の姿勢が買いに転じるかどうかは、米企業業績動向と欧州債務懸念が徐々に後退するかどうかにかかっている。■内需関連売りから輸出関連買いの動きは急だ。加工食品卸売最大手の三菱食品(7451)は9月に2240円を3度付けたが抜けきれないまま、筆者不在中に一気に400円強下落。一方、ファナック(6954)が4日に10円だが1万円割れの年初来安値を付けた後、6日から5連騰して1.25万円弱にある52週線に向けた戻り相場が急だ。26週、52週線にタッチする水準に下げた内需・三菱食品を選択するか?26、52週線に向かって反発中の輸出関連・ファナックを選択するか?ソウル行前日に「(三菱食品は)いったん、利益確定売りが広がるのも当然だが・・」と記したように今ここでの、前者選択はないか。ファナックは中長期線クリアの前にW底確認が欲しいが、時間は残っているか?●一方、4日記事で「13、26週線沿いの着実な上昇基調にある」としたウェザニュズ(4825)は11日に東証上場来の高値を付けた後、3日続落もなお小幅な週足陰線であり、上昇トレンドを刻んでいるとみてよい。13週、26週線絡みまで急反落した後、再び、上昇基調復帰を確認してからの買いでよい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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