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2008/03/17

◆東証1部時価総額上位30の星取表は2勝28敗。上げたのは新日鉄(5401)の1円高、447円とJFE(5411)も40円高で、直近大きく下げていたことから買い戻しなどが入ったものか?当欄では鉄鋼株に関しては、新日鉄が600円台を維持していたころ中長期強気銘柄としたが、600円割れと同時に暗転したもの。ただ、12日号で、「440円台は05年秋から06年初夏までモミ合った水準。しかも、国際的な鉄鋼再編の思惑を重ね合わせれば、少々下に行き過ぎる場面は好買い場とみている。あわてる必要はないが、新日鉄ウォッチングを改めて開始したい」と記しており、この思いは変わらない。が、世界の資本・金融市場は、米国発の金融システム不安の高まりを背景に先が読めない闇が続いている。

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◆米FRBが16日、日曜日であり、18日にはFOMCが予定されているというのに、公定歩合の0.25%緊急引き下げを実施、3.25%とすると発表した。短期金利FFレートは据え置いたというから、18日のFOMC後には短期金利を0.5%〜0.75%追加利下げするということであろう。米銀行大手のJPモルガンが米証券大手ベアー・スターンズを救済買収するために、FRBが市場流動性を高めることで金融システム底割れ不安を回避するもの。90年代の日本のバブル後の「バランスシート不況」のサイズを巨大化したものだ。■この日、東京株式市場では前週末14日の米国株安・ドル安を受け、3.71%、454円安の1万1787円と1万2000円割れで終った。朝方から売りが殺到。<海外から滑稽劇視されている日銀次期総裁選出では、福井現総裁の再任案を民主党が拒否した>と伝わったものの円売り材料とならず、昼休み時間中に東京外為市場で1ドル=95円77銭は12年7カ月ぶりの円高ドル安水準まで進行。日経平均株価は後場寄り付き直後に、2005年8月第2週以来の安値1万1691円まで売られた。

◆もっとも、日経平均の1万500円前後から1万1000円台後半にかけての水準は、03年9月〜05年7月まで長期モミ合いが続いた頑強な下値抵抗帯である。■アジア・太平洋15市場星取表はインドの6.03%、951ポイント安を筆頭に大幅安し、0勝15敗で終った。アジア新興市場の経済・株式が米国景気・株式不振をよそに堅調とはいえなくなったことで、同時株安の暗雲が垂れ込んでいる。■幸い、当欄の直近注目株のうち、●マルハニチロ(1334)は、3円高の169円と3日続伸。16日発売の新週刊株式情報紙「日経ヴェリスタ」で、理論株価は368円などと紹介されたことも追い風となり200円台相場への期待感が膨らむ。●クレハ(4023)は5円安の595円で踏みとどまり、●石原産(4028)は直近高値から30円強下げてはいるものの6円高の218円で大引けとなり、●ゴルフ場運営大手のPGGIH(2466)は75日移動平均線割れから6日ぶりに3500円高の9万75000円と急反騰。HSBC証券が新規に投資判断「オーバーウェイト」(強気)、目標株価17万2000円でカバーを開始したことが買い材料視された。●ロイヤルホテル(9713・大2)も1円高の311円と底堅い。全般苦戦が続くなか光を見出すのは困難だが、引き続き中期注目株とする。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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