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2008/10/06

◆6日、日経平均株価は4.25%下げ3日続落した。一時564円安の1万374円まで下げ3日連続で年初来安値を更新した。それ以上に下げたのはTOPIX。2003年12月18日以来約5年ぶりに4ケタ割れとなり、一時5.32ポイント安の992.15まで下げた。東証1部で値上がり銘柄はわずか95銘柄。値下がりは1594銘柄に上り、その内933銘柄は年初来安値更新だと!TOPIXの4ケタ割れは何を暗示する?

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◆何度目かの世界同時株安である。が、先行き危険度はこれまでにない高さだ。3日に「米金融安定化法案」が下院で可決され成立したものの実効性に疑問ありとされている。同日発表した米雇用統計も予想通り悪化。先に発表された各種の米住宅統計も厳しい結果となった。今週後半からスターとする米国企業の決算発表にも投資家は恐れを抱いている。欧州金融市場もまた不透明感が強まっている。世界景気後退というよりも、不振から不況へのとば口にいる感さえする。東京など主力の東アジア5市場は4〜5%の大幅安となり、アジア・太平洋市場全体でもパキスタンのザラバ小幅安を含め15市場すべて下落した。続く、欧州市場でも午前中の取引では大幅安となっている。■もし「ドル本位制」が崩れた時?のことなど想像したくない!阿鼻叫喚地獄?

◆東京市場では、1ドル=102円台への円高ドル安進行を受け主力輸出関連株などに海外ファンドの投げ売りが続いているという。かろうじて値上がり率上位にあるのは、直近出直りの動きを強めている個人消費関連株など内需関連株だが、値動きは荒っぽい。民生用エレクトロニクス大手3社、ソニー(6758)、パナソニック(6752)、シャープ(6753)が揃って連日で年初来安値を更新した。外資系証券では、「3社の業績は09年3月期営業減益に転じる」と指摘、「市場はこれをまだ織り込んでいない」としている。また、電子部品産業もかつてのダイナミズムを失いつつある。かつて世界を席捲した日本エレクトロニクス産業は依然、厳しさの中にある。

◆当欄注目株では、アルペン(3028)が7日続伸し、30円高の2165円まで買われ連日で年初来高値を更新し、今年5月以来のネックラインを突破。昨夏の高値2340円をうかがう格好となっている。予想PER16倍台に割高感は無く、今期経常2ケタ増益見通しとようやく業績が好転してきた銘柄。利益確定売りが出やすくなっているが、節目を突破した勢いがどこまで全般安に耐えることが出来るか注目したい。

◆CCC(4756)も続伸。25日移動平均線に下支えされた上昇基調を継続し、一時780円まで買われた。9〜10月の年初来高値800円がらみでの推移からもう一段上の相場入りを狙う展開が期待される。同社は、第1四半期・6月末のTSUTAYA店舗数は1339店。Tカードの発行拠点数が1万カ所を越え、T会員数は前3月期末に2717万人と大幅増となったが、今年6月・第1四半期末には2925万人と拡大が続いている。しかも、借り出しに積極的な20代が会員数の52.5%を占めてきたことが同社の成長を支える。きょうも一時下げに転じる場面があったものの、「フィデリティ投信が、ストップ安場面があった木村化工(6378)やストップ安で終った古河電池(6937)からCCCに乗り換えている」と噂する声もあり、引き続き注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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