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2007/11/16

◆11月、東京株式市場のテクニカル面は一段と厳しくなった。16日、週末の株式市場は早い冬を迎えたように冷え切った展開のまま終った。日経平均株価は、終値ベースで13日安値1万1256円に続く安値水準となり、8月17日の先の年初来安値を割り込んだことで、2月26日の1万8300円を大天井、6月20日の1万8297円を二番天井とした下降トレンド転換を示唆した。月足ベースでは超長期線の24カ月移動平均線へのマイナスかい離が9.00%に拡大した。■しかし、<日経平均以上に「相場が悪い」のはTOPIX>だ。今週、8月17日安値を割り込む1440まで下落したことで、3月高値1823ポイントを頂点とし、左に昨年4月高値1783円を、右に今年7月高値1996円を配した「三尊天井」の完成が目前(昨年6月安値1439を下に踏み外すと完成)となっており、週明けは大事な踏ん張りどころとなる。きわめて、悪い状況だが、11月後半相場で巻き返しなるか?失速、急落展開となるか?目を離せられない。■3カ月売買では、「11月に買い、2月に売る、が一番いい結果を得られる」といわれる。言い換えれば、「11月が一番暗い」ということなのだが・・。

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◆発表される決算、業績の修正に対し、市場は減益、減額修正に極端な反応をみせ、増収、増額に対しては鈍い反応しか示さない「弱気相場」時の典型的なリアクションをみせている。当欄で<来春まで強気>としてきた原子力関連株が厳しい状況にある。この日、当欄“原発関連三羽烏”のひとつ帝国電機(6333)が400円ストップ安の2210円に売られ52週線を割り込んだ。24カ月線で止まったかは未確定。15日に発表した2008年通期連結業績予想の修正で経常利益を、従来予想を7%下回る前期比4%増の18億7600万円に引き下げたことが嫌気されたもの。小幅修正だが、7月高値3900円から大幅下落していたこともあり処分売りが膨らんだもの。日製鋼(5631)、トウアバルブ(6466・東2)の“原発三羽烏”や 岡野バルブ(6492・東2)などほかの原発関連株が揃って厳しいツレ安となった。当欄の原発注目株トップのトウアバルブは7月の過去最高値69.8万円から10月9日、30日と70万円を前に上値がわずかではあるが切り下がり、従来固い下値サポートラインとなってきた75日線、日足ベースの一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の下限を先週割り込み、今週もプラスかい離や「雲」上限を回復できないまま終った。6カ月線を割り込み、下値で最も近くにある26週線56.2万円を割り込んだところでやっと切り返した。次の、下値サポートラインは40万円台後半にある。理想買いは終り、業績堅調の確認、日柄・値幅調整を待ちたい。

◆注目は、マザーズ指数が売買水準こそ低水準だったが、反発し、底堅い動きにあること。昨年1月天井は、TOPIX天井の昨年3月、TOPIXを代表する銀行株天井の4月より早く、銀行株に先行しての上昇基調入りが期待される。ネット関連株が中心だが、三角保ち合いにあるが新材料発表が続くバイオベンチャーのアンジェスMG(4563・マザ)を保ち合い上放れまで、再度、中期注目したい。

◆JT(2914)が逆行高。依然、過去最高値圏から70万円台乗せを目指す好チャートは不変だ。「困った時の、JT買い」は生きている!?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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