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2011/11/29

◆この日、日経平均は続伸。前日比190円高の8477円高値引けとなった。17日以来7日ぶりの水準まで戻し、8500円にあとひと息だ。しかし、東証1部の出来高は15億株台と相変わらずの低水準にとどまっており、買い戻しが中心の戻りだったようだ。売買代金に至っては14日から11日連続で1兆円割れ・・の低レベル。8月の崩落に続き11月の続崩落で、日経平均は2009年春以来の安値に沈んだ。ここからのリバウンド第一目標は13週線の8600円台となり、その先に、8月暴落相場の壁の下にあたる10月28日終値9050円が待ち構える。

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◆28日の米国市場は欧州債務問題の解決に向けた動きが出そうとの見方からダウ平均が5日ぶりに大幅上昇した。また、米国GDPの6〜7割を占める消費では、23日の感謝祭明けから始まる最大の消費シーン・年末商戦が注目された。そして、その出だし(週末25−27日)がすこぶる好調だったことも相場を後押しした。全米小売業協会の発表によれば、小売売上高は前年比16%増と過去最高を更新した好ダッシュだったという。NY原油、金先物など商品市況高も資源・エネルギー関連株を後押ししたという。

◆28日はイタリア、ベルギー国債の入札が順調だった。今夜29日開催のユーロ圏財務相会合で、債務危機対応に楽観的見方が広がったとし、欧州株が大幅連騰したとしても、楽観と悲観の綱引きは簡単には終らない。欧州債務危機に関しては、鍵を握っているドイツが「絶対に妥協はよしとせず」としてきたこれまでの姿勢を改めない限り、EU(欧州連合)は解体に向かって歩むしかないのではないか。もともと、通貨だけを統合し、政治は各国別々・・という不安定なEU。メルケル独首相はどのような妥協点を描いている?それとも頑なな姿勢は絶対に崩さない?ドイツから妥協点を提出して来ない限り、新聞報道だけでは、世界の金融・資本市場は眠れない。そして、日本株も海外株も悲観の裏返し分となるリバウンド相場の域を脱することはできない・・?

◆当欄注目の輸出関連でのリバウンドを狙うならば、一眼レフカメラなど交換レンズ専業のタムロン(7740)か。11月安値では200日線にタッチし、52週線に急接近したものの、この両線に下支えされたきれいな上昇基調が続いており、リバウンドを取りにいく場面が期待される。ミラーレスレンズの成長に後押しされた業容拡大期待が後押しする。●内需関連ではやはりマクドナルド(2702)だ。日足を見れば、9月14日安値2000円を基点にゆっくりではあるが25日線・6週線沿いの上昇が続いている。どこか、ストンとばかりに両移動平均線に下げる場面があれば拾いたい。●また、直近紹介開始のベルク(9974)にも株価変貌を期待している。25日には1170円で高寄りして長い日足陰線を引いてしまったが、薄商いではあるがきのうきょうの動きはよい。地方スーパーゆえに知名度は低く、流動性も乏しいことから、薄商いの相場未評価が続いてきた。しかし、チャートは09年3月に大底を打ち、今年3月に変形二番底を打ってから、上昇基調が鮮明化。まずは、1100円台前半を買い場と見、52週線割れで見切り売りとして中期狙いで臨みたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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