バックナンバー

2008/01/11

◆日経平均株価は9日の昨年来安値を更新する1万4096円まで下げ、2週連続で陰線となった。大発会からの日足陰線は2日間で終り、安心したが、週足陰線が来週も続くとなれば、経験則から避けたい3週連続陰線となる。「大発会から3日続落、3週連続陰線、正月月足陰線」のチャートとなった場合、これまで、年間陰線の厳しい年になってきたのだ。9日号には「昨年7月以降の三段下げが完了した可能性がある」としたがこの見方は、この日の昨年来安値更新で消えた。そして、<三段下げは、最後の三段目の下げが一番大きく、厳しい>との見方をこれから試すことになりそうだ。といっても、25日平均騰落レシオは9日の82.32からこの日は売られすぎゾーンである66.63まで下げてきた。需給関係が悪く、買い意欲がゼロになるほど落ち込めば、いったんリバウンド場面があってよい。

PR : 誰よりも早く!業界初の「分足テクニカル・スクリーニング」。


◆10日の米国株急反騰を見て、朝方は買いが先行したが、「NYタイムズが米メリルリンチ証券がローン関連投資で1.64兆円の評価損発生する見込みだと報じた」と伝わった後、日本株だけでなく、韓・台・香港市場がそろって「朝高の大引け安のパターン」となった。一時は中国も同様パターンを刻みそうになった(引け前1時間に上げに転じた)。前日に続き、東アジア5市場の株価が米国発の好悪材料に同じ反応を見せた。それだけ、米サブプライム問題の根が深く、米国経済が深刻な状況を迎えつつあるということであろう。前日の米株高はFRB議長の大幅追加利下げ示唆が第1の理由。米国は景気停滞下でインフレレーションが続く「スタグフレーション」に突き進みつつあるようだ。ただ、大幅利下げでマーケットは歓迎相場を演出したとしても、ぬか喜びか?

◆前日10日、前場寄り付き前にラジオ放送で紹介されたことから朝高引け安となったダイワボウ(3107)だが、この日は逆に、「下ヒゲの長い日足」を描いて逆行高し戦線を立て直した格好となった。10日、中国で鳥インフルエンザの人から人への感染例が初めて確認されたとの報道が思惑買いを誘った。全般軟調展開のなかでは値動きの良い、好チャート・好材料株買うのがヒット・ポイント。目先資金が中心だけに波乱はつきものだが、週明けもダイワボウは目先資金の買いを集めそうだ。

◆前号で携帯電話関連で75日移動平均線に下支えされたACCESS(4813・マザ)のウォッチングを開始と書いたとたんのストップ安場面にがっかり。終値ではストップ安こそ免れたが、75日線を踏み外す大幅安とは・・、いったん様子見にチェンジ。●ならば、この日、急伸し75日線を突破、短期三角保ち合いを上放れた携帯電話営業支援のJCOM(2462)の上昇転換に期待したい。昨年11月に上場来安値19.7万円をつけたばかり。来09年5月期も連続大幅増収増益で最高決算の見通しにあり、予想PERは15倍台には魅力が一杯といえそうだ。

◆イギリス政府が原発新設を解禁するとの法案を提出したという。トウアバルブ(6466・東2)はこの日24万円まで下げ06年12月以来の安値となった。リバウンド狙いの打診買い程度。●日製鋼(5631)はまだ52週線を上回っており、チャートは死んだわけではない。●ならば、新鮮味という線から、11月上旬以来2カ月ぶり水準まで切り返したアロカ(7704)はどうか!成長急なロシア関連では画像診断装置や血圧診断機器が伸長。原子力発電関連では放射線管理システム手掛けている

PR : 儲かる買い方を診断する分析ツールSTOCKBOARD。


魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

愛用のチャートソフトはSTOCK BOARD

リアルタイムチャート

スクリーニング
STOCK BOARD
2週間お試し受付中!
メールマガジン

アナリストレポート「魁」など有力銘柄情報を配信〜トレーダーナビ

   

メルマガバックナンバー

powered by まぐまぐトップページへ