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2010/04/06

◆「迷ったときは、休むも相場」。日経平均は前日比56円安の1万1282円と4日ぶりに反落した。朝方は5日の米国株高やNY原油、金、銅など素材・資源高を受け小高く始まったが、すぐに、直近相場の過熱感があったことから売り優勢の展開に変わった。後場に入り、円がジリ高基調に転じたことから、輸出関連株に当面の利益を確定する売りが広がり、素材・資源関連株にもまた売りが広がった。5日の25日平均騰落レシオは153.3%と10数年ぶりの高水準となり、日経平均の25日移動平均線との上方かい離率は10.6%と拡大していた。出来高も2日まで8日連続で20億株前後と高水準の商いが続いた。この先、短期的波乱もなく上値を追っていけば、その分、下げに転じたときのリスクは大きい。短期的な波乱があっても当然との見方が叶った、と捉えたい。14時過ぎには120円強下げる場面があったが、引けにかけやや下げ幅を縮小しており、物色意欲は強いと見るべきか。結果、調整はそれほど大きなものにはならない? 外資系証券の朝寄り付き前の成行き注文状況では、買い注文株数が1200万株、売りは780万株とともに収縮。イースターもあって海外勢の動きが鈍ったことも、相場の勢いを削いだ、イースター休暇が明けた欧州市場、米国市場もまた調整を入れつつ、経済回復を買う動きが続くとの見方を継続しており、東京市場もまたこれに準じると見るべきか。

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◆材料思惑株の範疇にはいるが、関電化(4047)が18円高の754円と3日ぶりに反発した。一時758円まで上げ幅を拡大し1日に付けた745円の年初来高値を更新し、ほぼ5カ月ぶり高値を付けた。マッコーリー証券では3月30日付けリポートで、「同社はリチウムイオン電池向け電解質で世界シェア4割を占め、リチウム電池の需要拡大に長期的に利益は成長する」と指摘、同社株を新規に投資判断「強気」、目標株価を930円としてカバレッジを開始した。これを受け株価は再動意してきたようだ。2月以降、200日移動平均線を下値サポートラインとした上昇基調を刻んでおり、3月31日には昨年12月の戻り高値730円を更新し、きょう再び年初来高値を更新してきた。ただ、相場がいったん煮詰まった段階での逆行高銘柄は、全般相場が上げに転じた場面では、銘柄乗り換えための売りが出やすく、油断できない。まず、ウォッチングを開始したい。

◆後発医薬品を引き続き注目。大手の日医工(4541)は大幅高し3日続伸し、52週移動平均線を回復した。5日大引け後に発表した今2010年11月期第1四半期連結純利益が前年同期比2倍の10億6900万円と大幅増だったことを好感した買いが先行したものだが、これは、税金負担が減少したことが寄与したもの。それよりも、診療報酬の改定が追い風となることを重要視したい。同社のほか、沢井製薬(4555)、東和薬品(4553)、そして、富士製薬(4554)。さらに、後発医薬品の受託生産を手掛け、きょうも年初来高値を更新したシミック(2309)と3月24日に東証2部市場に株式新規上場を果たしたばかりのダイト(4577)の2社も注目すべきであろう。加えて、先に注目株とし、大きく水準訂正高した日本調剤(3341)も注目株とする。調剤薬局でありかつ今秋には後発品医薬製造を本格化し、業容拡大が急となる。調整を待ち、再度、挑戦しよう。ここは、下げを待ちたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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