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2011/04/14

◆日経平均は前日比12円高の9653円と小幅に続伸。13日のNYでは円が米長期金利の低下を受け反落した。しかし、東京外為市場では円が対ドルで83円台前半に5日続伸し、対ユーロでも欧州財政不安を背景に反発した。それでも、円が一時上げ幅を縮小した場面があり、生産再開にメドがつき始めたことが好感されている自動車、電気機器や機械など主力輸出関連株はこの日の相場をリードした。そして、震災復興関連は引き続き物色対象が入れ替わるものの旺盛な買い人気が続いた。■値上がり銘柄数は1部市場全銘柄の70%にあたる1173(日経指数採用225銘柄では48%にとどまる109)だった。一方、値下がり銘柄数は1部市場全銘柄の21%の355(225銘柄では44%の100)にとどまった。前日よりも値上がり銘柄のシェアは10%以上高い7割弱もあった。しかし、TOPIXの値上がり率はわずかに0.25%(前日は0.73%高)にとどまった!原因は、TOPIXは各銘柄の時価総額を加味した加重平均を使っていることにある。大型株指数が0.20%の上げにとどまったのに対し小型株指数は1.48%の急伸だった。大型株の動きの鈍さがきょうの指数の動きを決定したのだ。

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◆この日の全体の動きは、東電(9501)の小動きが象徴している。新たな好材料が出たわけでなく、悪材料もなかったことから、2円安の500円ちょうどで終了した。上下幅はわずかに21円にとどまった。大引けでストップ安比例配分に終った3月29日のひと値以来の小さな値幅だ。いずれにしても、被災者への補償を国が丸抱えするとは考えられず、国が東電株の一定割合を所有する形での決着が予想される。このことは東電株主が一定の負担を担うということだ・・。

◆震災後の復興計画では、グランドデザインの早い発表が待たれる。前号で紹介したのは、今夏の節電・省電力に絡み、発電装置関連株の人気が急だとした西芝電(6591)と、船舶用だけでなくコジェネ向け発電機も手がけるダイハツデ(6023)だった。しかし、前者は3日連続で高値を更新した後だったことから、この日の高値から60円も安い(前日比では10円安)299円と5日ぶりに急反落してしまった。そして、ダイハツデも3日連続で高値更新したものの、終値は同10円安の535円引けだった。テクニカル面、材料面からはダイハツデが魅力的だ。とはいえ、当欄は、大きく出遅れた。3月15日安値250円から倍化超した後のここからうって出るには、二番底確認を待つべきであろう。あるいは、新たな震災復興関連銘柄を探して紹介したい。

◆日マクドナルド(2702)は3月の年初来高値にあと2円と迫り小幅ながら6日続伸した。あすは週足終値として、昨年大納会直前の週以来の6週線〜52週線回復がなるかに注目!じらされた分、上昇ピッチの加速を期待したいが、急ぐことはない。上昇ピッチをゆっくり上げていきたいものだ。●入居一時金や敷金不要の高齢者専用賃貸住宅「Cアミーユ」を展開中のメッセージ(2400)もこの日、震災当日の高値を更新し、全週足移動平均線を回復した。2月の分割落ち後高値25.4万円突破からなお一段高が期待できそうだ。●科研薬(4521)は06年以来、1000円とび台が上値関門となってきた。が、3月暴落をエネルギー源とした一段上の相場に期待したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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