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2006/10/03

◆値下がり銘柄数が1069と値上がり数を圧倒するなか、日経平均はわずか12円下げただけ!?依然8月17日以降の、狭いレンジの中で「頑強」と呼べる展開が続いている。値上がり率上位には第一パン、東特線、兼松日産、トウペ、日特建などかつて市場で思惑相場を演じた銘柄群が並んだが、それもよしとしよう。そんななか、下期入りしたばかりのきのう、早くも9月中間期連結決算を発表した企業がある。輸入建材商社のアドヴァン(7463)だ。しかし、中間連結経常利益は前年同期比15%減となったうえ、今3月期通期業績予想の減額修正を併せて発表。経常増益予想は一転、10%減益見通しとなった。で、株価は?これがなんと105円高して、東証1部市場値上がり率で8位となったのは驚きだ。新たな買い材料が発表されたという話は聞かない。ただ、株価が3月の年初来高値2415円から9月22日安値1158円まで半値以下になるまでほとんど一本調子の下げが続いてきた。そしてきょうは、「通期業績予想を減額したことで、悪材料出尽くし感が広がり、リバウンド狙いの短期資金が入ってきた」との声が聞けたのみ。

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◆市場には、「ソフトバンク(9984)が需給相場を展開する可能性が高い」との見方も流れている。個人投資家好みのソフトバンクが動けば、波及効果は大きい。基本的には、ソフトバンクが引き継いだボーダフォンの携帯電話事業は決して楽観視できない。投資判断「強気」のアナリストはいないようだ。「弱気」、「売り」の判断がほとんどで、目標株価は900円まで現在株価を大きく下回る。ただ、信用取組の厚みが需給相場をもたらすキーである。株価は1月高値5190円から8カ月連続で月足陰線を引き、8月は十字足に近い格好となった。その後2000円を下値岩盤とし、9月は陽線となり、先高期待感が高まっている。日足では、9月28日に75日移動平均線を、29日には一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限を上抜いた。これは2月7日以来ほぼ8カ月ぶりのことだ。先行き、個人投資家がどっとばかりに流入するかどうかがポイントとなる。

◆日経平均の週足、月足がかっこよいかたちとなっている。週足もそうだ。同様に、不動産セクターの菱地所(8802)、三井不(8801)、住友不(8830)や東急不(8815)も長期上昇基調を継続しており、東急(9005)、東武(9001)、小田急(9007)などの電鉄株もそうだ。新日鉄(5401)も同様で大相場が終ったとの見方はない。一呼吸おいているのだといえる。●先に紹介した不動産ファンドのパシフィック・マネ(8902)が9月28日の11月期業績予想の増額修正をきっかけに上昇ピッチが急だ。不動産セクターへの強気論が広がっていることが背景にある。前日には、200日線を上抜いたが、これは5月中旬以来のこと。一段上の相場を想定している。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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