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2006/08/08

◆8日、TOPIX業種別株価指数33全てが上げた。前日、平均株価がなぜ345円の大幅安となったのかが定かにならないなか(先物主導で下げた。英石油メジャーのBPがアラスカ油田を閉鎖すると報じられたことから、原油価格が上昇することを懸念した売りが先行した・・との見方はあった)、きょうは逆に、上げる理由が定かでないなか平均株価が310円高した。アジア16市場中で下げたのは3指標のみで、主要市場はそろって上昇した。何故?8日の米FOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げのあるなしに関わらず、米景気が減速していることは誰にも読める。市場では7日の米国株の下げが限定的だったことから、前日、先物を売った反動高につながったという。しかし、出来高・売買代金は連日低調なまま。本欄期待の新興市場は、マザーズが売買代金865億円とやや高水準だったものの、ジャスダック平均とともに小幅続落。ヘラクレスは小反発と冴えない展開だった。■もっとも、好業績、増額修正の発表企業はきょう切り返している。本欄関連ではトヨタ(7203)、島津製(7701)、日水(1332)などが直近好業績を発表し、きょうもそろって買い進まれた。日水はいったんやれやれの売りが出るとみていたが、筆者の思い以上に強い展開が続いている。信用倍率0.44倍と大幅売り長となっており買い戻しなどが広がりそうだ。

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◆敵対的なM&Aが市場の思惑を呼び集め、業界再編につながる大きなうねり・本格的なテーマとなっている。市場では、王子製紙(3861)による北越紙(3865)に対するTOB(株式公開買い付け)に続き、紳士服業界2位のAOKIHD(5017)によるフタタ(9879)へのTOBに対し、フタタ2位株主で業界4位のコナカ(7494)は保有株の売却を拒否した。これから、短期資金はM&Aに絡む銘柄に向かうことになりそうだ。

◆10日、淘汰が鮮明化しつつある家電量販店業界から、ビッグカメラ(3048・ジャス)が新規上場する。公募価格20万円で時価総額1482億円の注目企業だ。上場を契機に未上場で業界大手のヨドバシカメラをしのぐ企業に成長するかが注目点。ヤマダ電(9831)は比較対象銘柄誕生を歓迎しているはず。小さく生んで大きく育てることができるか?

◆東急(9005)が反発。値動きにリズム感が生まれている。同社グループでは不動産仲介の東急リバブル(8879)が先々週、9月中間業績予想の増額修正を発表。ここ3日間調整したあと、この日一時980円高し8800円の上場来高値に買われた。信用需給が売り長となっており、逆日歩が付いていることも追い風。東急の出番の前触れ?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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