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2011/09/29

◆日経平均は前日比85円高の8701円と3日続伸し、5日ぶりに8700円台を回復した。28日の海外市場では、欧州株が4日ぶりに急反落。NYダウも朝方に堅調スタートしたものの、欧州連合(EU)が金融取引税を提案したことやギリシャ国債保有の金融機関に対して損失負担を求める動きを受け利益確定売りが広がり4日ぶりに急反落した。ギリシャをはじめとした欧州の債務懸念は、すっかりもつれてしまった毛玉のようにほぐれそうにない。まるで毛先を見付けることが出来ない?それはそうだ。ロシアや中国でなく、まして北朝鮮でない欧州では、国民の意向を無視して、悪女?に金をくれてやることは出来ない。民主主義は手続きが必要だ。時間がかかり根気がいる。ギリシャを切り捨てれば、ユーロという共同体幻想は崩れる。しかも、日本もそうだが、欧米経済は減速中であり、08年のリーマン・ショック後にあった、中国、インドなどアジアの経済成長やブラジルなどの成長は、期待しづらい。景気減速が長引くなか原油、金・銅など商品市況も調整色を強めている。■もっとも、もつれてしまった毛玉も毛先さえ見つけてしまえば、あとは、簡単?ドイツは29日、欧州で暫定的な救済基金「金融安定基金(EFSF)」機能の拡充を狙った法案を可決した。他の国が相次ぎ承認すれば一歩前進となる。もっとも、GDPサイズが数段大きなスペインやイタリアの財政赤字問題におよべば、EFSFはもう一段大きな資金枠が必要であり、新たなスキームの導入が不可欠となる。糸先をたどっていっても、小さな毛玉では大きな問題の解決にはならない。直近の当欄はもたつき不細工な格好で終始している。欧州債務懸念、世界景気減速懸念が強いなかでは、いたずらに強気になることは避けるべきであろう。

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◆まだまだ安心できないが、当欄注目の日マクドナルド(2702)が7月22日の週以来10週間ぶりに週末時点で52週移動平均線へのプラスかい離を回復しそうだ。3月の震災時を覗き、09年春以来今に至るまで52週線沿いの上昇を刻んできた。繰り返して記してきたように、リーマン・ショック後の08年12月高値1170円を抜け切らないままここまできた。現在水準ならば、下ブレ懸念は限定的。筆者留守中の3月9日〜10日頃発表の9月度既存店売上高は前年が2.3%増と低水準とあって、好転が予想される。10月度はマイナスとなる可能性があるが、11月度は前年がマイナスだったことからプラス転換が予想される。小型店舗を閉鎖して全品取扱いが可能な大型店舗化を推進中であり、併せてドライブスルー化を展開中だ。テクニカル面でも良化が期待できそうだ。

◆当欄注目銘柄である栄研化(4549)は今期業績悪化も、来期には好転。国連機関と開発の結核検査検出法が承認済みで、海外では来期後半にも途上国向けを中心に発売を予定。株価はリーマン・ショック後の08年10月安値基点に三角保ち合い中。2月高値1117円抜けから上値を追う構えにある。●親会社は大塚製薬であり、大塚HD(4578)はあす5カ月ぶりに月足陽線で終る。きょうはシティG証券が新規に投資判断「買い」、目標株価2500円でカバーを開始したことが買いを誘ったが、栄研化とともにチェックしたい。●先に記した日ハム(2282)が13カ月ぶりに4ケタを回復した。じり高相場を期待したい。  

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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