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2009/11/10

◆日経平均は前日比61円高の9870円と3日続伸した。7日に終ったG20(20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議)で、景気刺激策を維持することで合意したことを受け、9日のNYダウが203ドル高の大幅高で6日続伸。欧州株、アジア株も上昇し、東京市場でも金融・不動産株や内需株の一角が上昇するなど買いが先行した。ただ、円高にふれたことで輸送用機器、電気機器など輸出株の動きはまちまちとなった。また、NY原油・金先物など商品価格は上げたものの、素材・エネルギー関連株は利益確定売りに総じて軟調に終った。

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◆井関(6310)が31円高の373円と急反騰した。同社の本社は四国・伊予(愛媛県)の松山市にある。今月29日からNHKが3年がかりで司馬遼太郎原作「坂の上の雲」を放送することから、3人の主人公の出身地が伊予であり、その伊予・松山に本社がある井関が注目された、というわけではなさそうだ。9日大引け後に発表した今2010年3月期連結業績予想の増額修正が手掛かり材料視されたようだ。■昨年発表されたある県別アンケートで愛媛県ってどこにある、との質問に正解した割合は、全国でワースト5に入ったことを悔しく思った愛媛出身の筆者は、夏目漱石の「坊ちゃん」と道後温泉だけでなく、正岡子規に続き秋山好古・真之兄弟が全国区入りし、伊予・松山の名が知られることに熱い期待を持っている。それにしても、愛媛に正岡子規なかりせば、どんなに寂しい地方となったことやら・・。■さて、井関の増額修正に先立ち、同様に農機を手掛けるクボタ(6326)は前週末6日に今10年3月期連結純利益予想(米国会計基準)の増額修正を発表。前日の急騰に続き一時、3日間で90円強の急騰場面があった。その後、利益確定売りに小反落したが、きょうは、井関の急騰・・と農機関連2社は業績回復基調を鮮明化しつつある。タイや中国などアジアでの農業近代化と農機輸出伸張、そして、鳩山政権下での国内農業重要視政策への期待も重なり、昨年10月安値を基点とした中勢上昇基調入りが鮮明化する時を待ちつつ、ここからウォッチングを開始しよう。

◆52週移動平均線を割り込んでいた介護関連最大手のニチイ学館(9792)が急反騰しプラスかい離を一気に回復した。10月30日の今3月期上期連結業績予想増額修正にも、前日までの急落で市場は応えたが、この日大引後に発表した今期業績予想は据え置きだが、前期比10.5%増収、営業利益5.4倍化、1株利益36円に改めて上昇基調復帰、介護関連株の反騰相場牽引が期待される。●そのニチイ学館よりもテクニカル面で先高期待が強いのが以前から注目のメッセージ(2400)。有料老人ホーム「アミーユ」などを運営するが、9日に発表した今3月期上期連結決算は、前年同期比21%増収、13%営業増益と2ケタ伸長で着地。通期2ケタ増収増益予想を据え置いた。予想1株利益は1万607円。「アミーユ」の既存施設入居率の好調が後押ししているもようで、アナリストの評価も目標株価引き上げなど上々。なによりも、昨年10月の上場来安値からの上昇転換を26週移動平均線がしっかりと支えてきており、10月からの軟調展開場面でも26週線に下支えされ、きょうの急反騰につながったことは高く評価されるべきであろう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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