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2013/01/07

◆日経平均は大発会比89円安の1万599円と6日ぶりに反落。1ドル=88円台に乗せた後、円安の動きが鈍くなったことから当面の利益を確定売りが優勢となった。前週末4日の欧米株はそろって上昇した。米「財政の壁」問題が大きなヤマは超え、12月雇用統計は市場に安心感を与え、FRBによる債券購入が今年中に終了するとの懸念が後退したといい、NYダウ、SP500種指数とも昨秋高値を取りに行く上昇相場が継続中だ。発表された12月非農業部門の雇用者数の伸びは前月比プラスとなった。また、ISM12月非製造業景況指数も予想を上回っことから、11月製造業受注は前月比で予想比悪化したものの、両指数とも反発したもの。

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◆東京市場では、円安を背景に大発会に1万688円引けと、東日本大震災発生直前の2011年3月4日以来1年10カ月ぶり高値を付けており、朝方こそ買いが先行したものの、引けにかけて下げ幅を拡大していった。この日高値は朝寄り付きに付けた1万743円。東日本大震災発生の1週間前である3月4日以来の高値。11月13日に直近安値8619円を付けたが、翌14日に野田前首相が党首会談で「16日に衆院を解散」発言したことから、流れはチャンジ。円安・金融緩和発言をぶった安倍首相の誕生をみ、13日安値からこの日高値まで24.7%のここまで来たもの。円安・金融緩和を待ちに待った市場に買い気が戻り、震災前高値を示現した。もっとも、ここから、一気に10年4月のリーマン・ショック後最高値1万1408円を取りにいくには、内外環境の更なる好転など、追い風が吹き続ける必要がある。また、昨年末相場で、買い進んでいたヘッジファンドが利益確定売りの機をうかがっていることは留意したい。

◆紹介の当欄輸出関連銘柄は、前号にも「この、円安歓迎ムードの相場のなかどこまで跳べるか?注目しつつ、当面の売り場を探したい」と記した。いずれも、長期にわたり後を追ってきた銘柄だが、円安背景の流れのなかで急騰シーンあれば、利益確定売り。26週線水準で下げ止まり、なお、上昇基調にある場合には押し目を拾うとしたい。●シスメックス(6869)はこのパターンの中にあり、26週線接近を待ちたい。また、●ナブテスコ(6268)は急反落し1日で2000円台から失速した。ファナック(6954)が4日大発会で上場来高値を付けた日に2055円の昨年8月以来の高値を記録のだが、ここは、売り場を探したい。■また、東芝プラント(1983)はこの日、12月につけた昨年来高値を更新、09年8月高値1319円にあと14円と迫った。「1300円台定着を確認した後で」買い出動するかどうかを決めたい。

◆WNIウェザ(4825)が昨夏〜秋の過去最高値3000円台とび台から、軟調展開となり、下値探りの動きが続いている。昨年12月下旬に発表した12年6〜11月(上期)連結経常利益が急失速。2ケタ増益予想が一転2%減となったことが売り材料となったもの。ただ、5日付けの日本経済新聞朝刊は「昨年北極海航路貨物量5割増」とグッドニュースを報じた。07年12月安値465円からの大相場が完了しまったのであれば問題外だ。が、52週線割れのここから、24カ月線割れにいたるか?下げ止まるか?最後のウォッチングをしよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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