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2011/04/26

◆筆者の隣家には子供が生まれた時に植えた桜がある。今は、大木となったが、(我が家のBSアンテナの事情もあって)この春はすっかり枝が切られてしまい、ベランダからの花見も寂しいものとなった。その私よりも一回り年上の老夫婦は、小父さんが日本電気(NEC)を定年退職した後、配当が良いからと東電(9501)を買って、これまで生活のアクセントにいろいろ使ってきたという。しかし、先日、お話した時に、東電はしばらく無配になりそうで、孫たちへのプレゼントの楽しみが小さくなってしまう・・とがっかりしていた。

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◆日経平均は113円安の9558円と3日続落した。前日には、東日本大震災発生後の上値関門となっている200日移動平均線に迫りきれなかったが、この日は前場寄り付きが高値となり、13時前まで下値を探る軟調展開が続いた。決算発表がいよいよ本格化し始めた。が、企業業績への懸念が上値を抑えた。●25日発表した任天堂(7974)の前2011年3月期連結純利益は前の期比66%減益だった。当欄では「3DS」に驚きがないことで過大な期待はしていなかったが、発売から半月足らずで東日本大震災が発生したことも足を引っ張った。●そして、3月の8社自動車生産が前年同月比57%減と過去最大の落ち込みとなり、減収規模が1兆円、回復見通しは夏以降だと伝わり、業績懸念が高まった。●加えて、東電の原発事故に伴う被災者への損害補償支援に絡み、政府最終案で電力各社に負担を求めるのではないかとの懸念も広がった。この日、年初来安値を更新したのは11銘柄だが、そのうち5銘柄が東電以外の電力だった。そして、生保・銀行は東電絡みで巨額の減損処理を前期で実施せざるを得なくなった。

◆先に紹介のサイバーA(4751)は4日続伸し、28万円台後半に上げてきた。13週線に下支えされた上昇基調から、4月1日には06年1月以来の30万円台回復があった。知友アナリストのブログ記事によれば、同社は28日15時に決算を発表し、18時から決算説明会が開催されるという。問題は、会社計画の今11年9月期連結経常利益予想は前期比17%増の108億円だが、市場のアナリストのコンセンサス予想はそれを大幅に上回る前期比62%増の150億円とあって、会社側の増額修正があっても織り込み済みということはある、と知友は記している。きょうまでの4日続伸が、増額修正を期待した買いが入った結果とすると、決算発表売りもありえると考えたほうがよい。

◆当欄は1700号目を迎えた。思い違いや大失敗もあり読者の皆様には随分とご迷惑をかけてしまった。それでも、時々は想定以上の大相場を演じてくれた銘柄もあった。引き続き、自分得意の銘柄をチャート片手に繰り返し紹介していきたいものです。●サイゼリヤ(7581)は低価格のイタリアンレストランを直営展開している。実は、筆者はまだ同店に入ったことはない。が、09年から10年にかけてのマスコミ仕掛けによるブームの反動は5月に発表される4月度月次売上高で終り、5月度から様変わりの数値に転じる可能性があると知友はいう。また、海外展開は現行システムで対応十分という。株価は、4月19日高値後、ジリ貧展開だ。が、4月度の発表までウォッチングをしよう。それまでに一度、味見をしておかねば・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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