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2011/09/05

◆日経平均は前週末比166円安の8784円と2日連続で100円以上、1%以上の続急落で、終値としては8月26日以来の8800円割れとなった。ギリシャの財政不安の高まりが懸念され、2日に発表された米8月雇用統計は、「悪化したけれど、市場予想よりは良かった」というこれまで市場が使ってきた「良いとこ取り」の手法は通じなかった。非農業部門雇用者数が前月と同じとなり予想平均を大きく下回り、6〜7月分も下方修正された。米景気減速懸念の強まりを発信した雇用統計に世界市場は震撼。2日の欧米株は2〜3%超の大幅下落。週明けのアジア株式市場もまた、概ね2〜3%前後の続急落で終った!そして、円は対ドルで小幅続伸し、対ユーロでは108円台後半へと5日続伸した。世界景気への懸念からNY原油先物も下落。輸出関連、素材・資源関連など景気敏感株の下げが厳しく、金融株も下落した。TOPIX業種別株価指数は前週末と同様に全33業種中28業種が下げた。値上がり5業種は前週末と同じく内需関連であり、台風12号被害や震災復興関連の建設・住宅関連、そして、小売、食品、医薬品関連、ネット関連の一角が相場の流れに逆らった。

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◆前号紹介のシップHD(3360)は反発。朝方の売り一巡後に上げに転じた。1日に付けた年初来高値であり、昨年9月の株式分割落ち後以降の高値1888円から、次をうかがう構え?「震災後の復興・復旧に向けた補正予算の執行となれば、被災地の医療機関、介護施設の立て直し需要が増えよう」との大手証券リポート指摘があり、「病院コーディネーターとしての実力が付いてきた」との見方にも着目している。5月以降、ここまで6週線沿いの急伸が続いてきた。それでも実質PERに割高感は乏しい。26週線とのプラスかい離33%は少々大幅であり、調整が待たれる。が、押し目待ちに、押し目なし?かどうかウォッチングを継続しよう。●ウェザニュズ(4825)は1月末〜5月末にかけての2000円手前の壁を突破した後は、6、13週線沿いの上昇基調を刻んでいる。台風12号では記録的な豪雨で被害が拡大した。なかで、同社の携帯会員のネットワークによるウェザーリポート件数が拡大、さらに一段の天気情報ネットワークとしての機能充実が期待される。全般相場が厳しいなかだが、連続経常利益2ケタ成長でPER15倍台に割高感はない。あとは、大証ヘラクレス市場に上場して1年未満の2001年6月に付けた過去最高値2600円を視野にいれた、中勢上昇相場を期待。短期は、25日線か75日線前後までの急落があれば拾いたい。●サイバー(4751)は8月前半以来、200日線(8月には52週線が下支えした)とのせめぎ合いが続いている。7月末から8月前半にかけての3週間の下げっぷりが気にかかる。が、25万円を挟みもみ合う展開から、上放れできるかどうかに注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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