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2015/05/28

◆日経平均株価は前日比78円88銭高の2万551円46銭と10連騰と、筆者が証券時代の1988年2月バブル最盛期以来27年ぶりの連騰記録となり、2000年4月高値に急接近した。ギリシャが救済融資について国際債権団の代表らと実務者レベルの合意案起草に着手したと伝わった。合意案は小幅なプライマリーバランス黒字、売上税の抜本的見直しや年金制度の改革などを想定しているといい、合意案がまとまる可能性を伝えるニュースからユーロは支えられ、対ドルで上昇、また、ドルは対円で3日続伸。ドイツ株を先頭に欧州株は全面高となり、NYダウは3日ぶりに100ドル超反発し、ナスダック指数は4月24日の最高値を更新した。東京外為市場でも朝方から円は売りが先行し下げ幅を拡大する展開となり、輸出関連、金融関連に先導される格好で日経平均は後場寄り後には2万655円33銭と上げ幅を拡大、2000年4月高値2万833円に急接近する場面があった。 「ギリシャと国際債権団の代表団は合意文書の作成を27日開始する、とギリシャ当局者が電子メールで明らかにした。合意案は小幅なプライマリーバランス黒字、売上税の抜本的見直しや年金制度の改革などを想定。ギリシャと債権者との合意が近いとの観測で、27日の海外市場ではギリシャのユーロ離脱不安が和らいだ」という。ギリシャは「無い袖は振れない」ではおられない、耐乏生活時代を迎えるがさて・・。 昨年は、13年末に1万6300円台と07年11月以来の高水準に回復した反動で、年初から売りが先行し、4月に1万3900円台割れをみて底入れ。その後、世界金融緩和・通貨安競争のなか、世界同時株高展開となってきたもの。もっとも相場はどんどん行け!というほど甘くはなさそうだ。必要以上の悲観も楽観もせず自分流で思案した後、動きたいもの。

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◆米アップルのサプライヤーリストに指定されている電子部品メーカー関連株が好人気となっている。5月27日付け日本経済新聞朝刊が「米アップルが円建ての社債を6月にも発行する準備を進めており、調達資金は2000億円規模にある公算が大きい」と報じたことから、太陽誘電(6976)が2007年12月以来の高値水準に上昇、LEDバックライト納入のミネベア(6479)は最高値をさらに押し上げ、「高周波部品」の村田製(6981)は00年5月以来の、「レンズアクチュエータ」のアルプス電(6770)は1999年8月以来、「コネクター」の航空電子(6807)は昨年6月に上場来高値を更新し、この日は3520円と台央さらに5割超上乗せ、「ヘッドセット」のフォスター電(6794)は3月に付けた07年12月以来の高値に急接近、日東電工(6988)は06年5月以来の1万円台回復が目前、コネクターの第一精工(6640)は2300円台と2月安値から400円強浮上だが、3月高値には届かず。今期営業益は前期の急回復続き33%増の28億円と12年12月期底からの続回復基調にある。フレシキブル配線板のNOK(7240)は08年12月に株価4ケタ割れ、580円を見て底入れ。12年10月の1100円割れから本格上昇転換、昨年6月2000円台回復後に騰勢を強め、12月3000円台を回復。5月相場で4000円台乗せ。03年11月最高値4550円を窺う構えとなった。アップルは自動運転車でも先行しており、トヨタ(7203)をはじめ国内勢の自動運転車の取組は自動車部品メーカー、電子部品メーカーなど幅広い産業分野に及ぶ。日経は各種チャンネルを駆使し情報発信を継続する方向にある。ここから、関連情報や株価のウォッチングを強めたい。

◆アップルは既に大規模技術開発拠点を横浜市に建設すると正式発表するなど日本展開で積極的な姿勢をみせている。「アップルウオッチ」は世界9カ国での同時発売から約1カ月超となったが購入予約受付直後に品薄状態が伝わるなど話題性に富んでいた。トヨタ(7203)が水素スタンドなど水素提供の岩谷産業(8088)と組み世界に先駆けて燃料電池車「ミライ」を発売したが、今後の展開も期待できそうだ。加えて、「自動運転車」では、既に試験走行を本格スタートされせた米アップルを追いかける格好でトヨタ以下国内勢も開発を進めていることも引き続き話題となっていきそうだ。●なお、前日も記したジェイテクト(6473)は6連騰で2309円と2300円台を回復し07年2月以来の高値水準となった。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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