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2007/11/28

◆<新興市場への追い風が強まってきた>、11月下旬の話題に、「中国政府系ファンドが日本株投資に乗り出す」との報道や、「ドバイ政府系ファンドがソニー(6758)株取得を明らかにし、アブダビはサブプライム関連で多額の損失を計上した米シティグループへの出資を認めた」・・など巨額の外貨準備高を誇る新興国や潤沢なオイルマネーによる株式市場への登場があった。が、今夏まで主役だった主力大型株や国際商品市況関連もしくは新興国関連として息の長い強い相場を展開してきた海運株や資源エネルギー関連株は、失速している。■日経平均株価は1万5000円攻防戦を余儀なくされ、海外株式市場のマイナス部分や為替相場の上げ下げに神経質な反応を示すばかり・・失望感が広がっている。11月、月足は24カ月移動平均線とのマイナスかい離を拡大。ついにマイナス9%台に広がっており、<03年4月から今年7月9日終値1万8261円まで4年超の中勢上昇トレンドがひとまず終ったことを示唆している。そして、売買シェアの6割前後を占める海外投資家はサブプライム問題の闇が見えはじめ、米国景気の後退が止まったとの示唆があるまで、「景気敏感市場である日本の出番は乏しい」との見方を崩さず、投資先としての順位を上げそうにない!?■といっても、日経平均は、6月の二番天井から11月22日の安値1万4669円まで19.83%の大幅下落となっており、昨年末比でも14.84%とその下落率は世界トップ級。TOPIXとともに2段下げが完了しており、世界株式市場の好転があれば、いったん、相当規模の戻し相場があって不思議はない。まずは、11月の急落途中で開いた日足の「窓」(7日安値1万6081円と8日高値1万5891円の間)を埋めるかがひとつのポイント。その後、一番厳しい状況を迎える「三段下げ」に突入する恐れは付きまとう。

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◆「よく下がり、よく整理した株は、よく上がる」という。その意味で、昨年高値からほぼ5分の1になった東証マザーズ指数、4分の1になった大証ヘラクレス指数が今年9月を大底とし、前週末に二番底をうった格好となっている。ジャスダック市場を含めた新興市場の力強さが急速に回復しつつあるここから、「インターネット関連株を先頭に」強気していくべきか。■前号紹介のぐるなび(2440・ヘラ)は27.6万円の年初来高値更新後反転、上ヒゲの長い日足になってしまった。9月の最安値から急回復しただけに、調整があっても、そこは買い場となろう。●同じく、アプリックス(3727・マザ)も4月20日以来の30万円台回復場面があった。目先高値波乱があっても不思議ない。が、米グーグルの事業に参加することやイスラエル企業との提携を手掛りに大底からの飛翔時間(上昇期間)、距離(値上がり幅)とも相当規模となろう。●ヤフー子会社でアフィリエイト(成果報酬型)広告仲介のVコマース(2491・マザ)が、5.63万円ストップ高となった。06年7月末に上場し、翌月上場来高値を付けが、その後1対2の株式分割落ちを挟み軟調展開が続いた。先に減額修正を発表し、9月には上場来安値2.17万円まで転げた。10月末に8.23万円まで戻した後反落も、75日移動平均線が下値を支えしており、来12月期連結業績の最終黒字転換が期待されるネット関連株で、ヤフーが親会社であることを背景に、10月戻り高値への挑戦を期待。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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