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2011/01/27

◆日経平均は前日比76円高の1万478円と反発、TOPIXも反発した。26日の米FOMC(米連邦公開市場委員会)会合後に米FRBが量的緩和継続を発表、FRBの景気認識は市場よりも弱いとし金融緩和は続くとされた。加えて、昨年12月の新築住宅販売が市場予想を上回ったことから、NYダウが一時2008年6月以来の1万2000ドル台を回復するなど堅調だった。この流れを受けての東京市場も買い優勢の展開となった。前場後半に上げ幅を縮小する場面があったものの、後場には中国株が上げ幅を拡大、為替が反落したこともあって、海外商品市況高が追い風となった資源関連株や輸出関連主力株などが相場を牽引した。

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◆ただ、この日、米格付け会社S&Pは、日本の国債格付けを上から3番目の「AA」から「AAマイナス」に1段階引き下げた。格下げは02年4月以来のことだという。当欄では、このことが、将来のソブリンリスク(政府債務の信認危機)拡大の号砲となる可能性を恐れる。もちろん、S&Pは長期国債格付けの見通しは安定的としており、短期国債格付けは「A−1プラス」を据え置いた。格下げは、日本の政府債務の比率が一段と悪化するとの見方が反映しているとS&Pは指摘した。日本国債は90%以上国内の投資家が保有しているから安心というものでもない。確かに、円安となり輸出関連企業には朗報だが、手放しで喜べるわけでない。また、輸入を主とする企業には輸入コスト高など厳しい現実が迫る・・。

◆さて、出遅れ薬品株でも、大正薬(4535)が26日に09年7月以来の1900円台回復目前まで上げてきた。●日化薬(4272)はほぼ1年半ぶりに800円台後半の上限を突破、一呼吸おいて07年以来の900円〜1000円台相場を目指す格好となっている。きっかけは、野村証券が12月に抗がん剤ジェネリック(後発医薬品)の競争力の高さ、抗体医薬バイオシミラー(バイオ医薬品の後続品)でもっとも先行した企業として評価、新規に投資判断を「1」(買い)と、目標株価を1040円としたことだ。●インフルエンザの季節を迎え、栄研化(4549)は11月以降一本調子の上げで今は4ケタ相場にある。こちらも、いったん踊り場を形成、その後、4ケタ相場を飛翔してほしいものだが・・。●セルシード(7776)が上場来初の2000円台乗せ。再生医療関連として買い人気がひろがったもの。同社では、個人に最適の個別治療をほどこす「オーダーメイド医療」の実現を目指しており、その中核となるのが再生医療。患者自身の細胞を用いて、生体が持っている再生能力を積極的に利用し、組織、臓器の再生を図っていくというもの。自分の細胞を用いていることから、細胞移植後に拒絶反応が全くないのがメリットだ。なお、昨年4月に「角膜再生上皮シートに関する基本特許が成立した」と発表している。●再生医療関連で無借金経営のアールテック(4573)は連日ストップ高だが、●科研薬(4521)に注目。株価は既に、07年1月高値1054円にあと10円前後の水準。これを突破すれば06年からの上値ネックラインを突破することになる!中期的に下値を切り上げてもいる。材料は明日紹介したい。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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