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2008/05/26

◆26日は米株式市場などが祝日休場となる。が、26日のアジア・太平洋市場は、0勝15敗(通常カウントしてない2市場を合わせると0勝17敗)と全敗。しかも、前週の大幅下落に続き、日本は2.3%の急反落、中期的な動きを見る26週移動平均線を割り込んだほか、中国の3%台を筆頭に多くが1〜2%以上の大幅下げとなった!原油を筆頭に商品相場が高騰しており、インフレ懸念から世界各国で長期金利が上昇していることが主因。加えて中国・四川省大地震も重なり景気不安感が募る。消費者はガソリンなどの高騰から生活を防衛するため消費を落とさざるを得なくなっている。また、先週のNYダウが週間で3.9%の大幅安したことも投資家心理を弱気に向かわせている。

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◆問題は、前週、年初来高値を付けるなど好人気となってきたテーマ株、材料株が交代、潮目が変わるのかどうかということ。相場の潮目が変われば、物色対象も違ってくるはずだからだ。物色の方向が見えてくるまで、様子をうかがう場面といえる。が、「よく上がった株は、よく下がり。よく下がった株はよく上がる」。当欄では、昨年、原子力関連株を買い推奨した時、「7月洞爺湖サミットを前に、環境関連株はいったん天井を打つとの見方から、5〜6月にはいったん利益確定売りを」と記したことがある。その伝でいえば、ソニー(6758)が、25日(日)付けの日経紙に「印刷技術応用の太陽電池を開発した」と報じられたものの、反応は鈍く、前週の米株急落を嫌気され売りが先行したこと、エヌピーシー(6255・マザ)、プロデュース(6263・ジャス)が揃って前週末の株式分割落ち後高値から急反落するなど、太陽電池関連株全般が調整色を強める展開となったのは自然な動きということか?

◆なかで、指標銘柄のひとつとして注目したいのは、原子力関連の中核銘柄である日製鋼(5631)だ。前週末には昨年7月の上場来高値2105円に顔合わせした、すでに、原子力関連の主役として市場に認知されている銘柄でもある。しかし、米国市場では前週22日現在で、原発計画34基、建設許可済み15基、契約済み11基となっており、半年前の昨年11月21日の計画37基のみだったことに比すればその件数の増加及び進行ピッチの速さに驚かされる。同社は原発用圧力容器、蒸気発生器、加圧機などの一次系製品で世界シェア8割を握るといわれる。前08年3月期営業利益は前期比32%増の325億円と伸長、今09年3月期は3%増の会社計画と伸びが鈍化する予想としているが、受注の伸びから、続く来10年3月期以降の受注拡大、業績拡大が期待され、好人気が持続するとみる。ここからの全般調整局面で底堅さを示した時はもちろん、下げに転じた時でも中長期線が下値で待つ1700円台を最下限とした上昇基調を維持できれば、「強気」を継続すべきであろう。

◆また、5週連続の週足陽線で3月安値からほぼ倍化したリチウムイオン関連株の新神戸電機(6934)は、突っ込みを待望しているのだが、どこまで下げてくれるのか?●同じくリチウムイオン電池正極材が好調な日本化学(4092)も業績好調の割安株として、ツレ安場面があればぜひ拾いたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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