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2010/10/05

◆日経平均は前日比137円高の9518円と反発した。4日の米国市場で、NYダウは反落、最高値更新が続いたNY金先物も反落し、NY原油先物は小幅高にとどまった。8月製造業受注が減少し、8月中古住宅販売成約指数が低下したことから、ドル買い高利回り通貨売りのトレードで、ドルが上昇したことが嫌気された上、マイクロソフトに対する投資判断引き下げも重なりNY市場は売りが優勢となった。米国の投資家は、過剰流動性を背景に、まだら模様の経済を都合の良いように「いいとこ取りした」投資を繰り返している感があり、筆者は先行き相場をやや懸念した姿勢で臨んでいる。■この日、東京市場では米国の流れと前日の金融株が悪役となった動きを引き摺り、売りが先行した。しかし、午後、日銀が金融政策決定会合を終え、金融の追加緩和を発表したことが好感され、円は対ドルで83円台後半に下げ、対ユーロでも下げに転じた。金融関連株、輸出関連株を中心に上げ幅を拡大、日経平均は終値で4日ぶりに9500円台を回復した。もっとも。きょうは追加金融緩和にそれなりに反応したが、1ドル84円を超えて円安が進んだわけではない。東京市場が為替相場との感応度が高まっているなかでは、金融緩和プラス円売り市場介入とセットでなかったことに、先行き心細い感じが拭えない。といっても、各国とも自国通貨安策を採っていることから、日本が単独で為替介入を繰り返すことは否定されようが・・。

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◆この日、今春以来、当欄が強気してきた後発医薬品(ジェネリック医薬品)・調剤薬局関連株がそろって大幅安した。トップピックとした日本調剤(3341)はきょう初めて終値ベースで200日移動平均線を割り込んだ。まだ、昨夏以来の下値支持ラインである52週線を割り込んではいない。が、08年最安値970円から今年6月の3年8カ月ぶり高値4230円を付けた後での200日線割れということから、同社株及び後発薬・調剤薬局関連に関しては、買いは様子見程度にとどめ、戻り売りで対処すべきか。200日線割れから一段安した場合にはいったん見切り売りも必要か。ただ、09年9月現在、日本の後発薬の数量シェアは20%を超えたレベルであり欧米諸国に遅れている。厚生労働省では12年度までに数量シェアを30%に引き上げるべく後発薬の使用促進策に取り組んでいる。また、インドや欧州の後発薬メーカーがM&A(企業の合併・買収)で日本市場拡大を図るとの見方がある。しかし、これらの材料が、日本調剤が52週線を割り込んだ場合に支えになるかは心もとない。相当、厳しい場面がありそうだが・・。

◆車載用リチウムイオン電池正極材の先行き業績寄与に期待している戸田工(4100)が808円の年初来高値を更新した。2月以来の下値支持線である52週線からの上放れが期待できそうだ。もともと、個人投資家好みの銘柄でちょうちん買いが付きやすい。が、足元の業績変化率は高い。米政府の助成を受け、伊藤忠(8001)と共同で正極材工場を建設、事業を展開する。全体が動きにくいなかでは個別材料株狙いもいい。ただ、買いはロスカット価格を決めてからが必須。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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