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2010/11/12

◆11月第2週末、日経平均は前日比136円安の9724円と3日ぶりに反落し、TOPIXも3日ぶりに反落した。中国で利上げ観測が広がり上海総合指数が5%を超える大幅下げとなり、アジア株が総崩れとなったうえ、11日の欧州市場では引き続き財政問題が陰を落とし、ユーロが対ドルで1カ月ぶり安値となった。東京外為市場でも円が対ドル、ユーロで3日ぶりに反発し、輸出関連株が下げ、素材・資源関連株、金融株など幅広く下落。TOPIX業種別株価指数は全33業種中29業種が下げた。世界の出遅れ市場となった東京株式市場だが、今週は、日経平均が一時9885円まで上昇し7月以来クリア仕切れなかった9700円〜9800円台前半をようやく突破した。が、週末に失速。ただ、前週末にクリアした(中期相場を占う)26週移動平均線を223円上回って週を終えた。現在の東京市場は1週遅れの他力本願的立場だ。先頭集団がこければ、(世界の投資資金が東京に向かう訳はなく)一緒に転げることになる?週明けは、どこまで我慢ができるか、同時株安のなかに巻き込まれていくかを見ることになるか・・。それとも・・?

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◆トヨタ(7203)は20円安の3095円で週を終え、きょう現在3066円にある26週移動平均線へのプラスかい離を維持した。長期低迷相場後の胎動だけに上昇エンジンが温まる日まで、まだまだ時間が必要だ。が、2000円台への調整場面であれば、(中勢反騰相場と割り切っての投資ならば)ここまで上昇相場を形成してきた銘柄群よりも、買いに分ありといえよう。ウォッチングを続けたい。本来ならば、主人公が先頭に立つのではなく、先導銘柄をまず買い推奨していきたいのだが、まだ捉えきれないでいる・・。

◆マクドナルド(2702)は12日付け日経新聞朝刊に同業2社とあわせて10年7−9月期連結決算の状況が紹介された。現在も進行中の直営店のフランチャイズ化から表面上の減収経常減益となったものの、売上高利益率など指標面は好転している。月次の既存店売上高も好調だ。株価は、26週移動平均線沿いに上昇基調が続き、下値には52週線が1940円台で控えている。やはり、「買い」場を探しでウォッチングを続けたい。

◆工業炉トップの中外炉(1964)はかつて市場では「損害炉」とも言われ、短期資金の思惑買いが入り乱高下する銘柄として知られた。しかし、リーマン・ショック時の08年10月に184円のほぼ5年ぶり安値を付けた後は、09年8月高値305円をトップに200円台でもみ合う相場で終始してきた。が、この日14時に発表した通期連結業績予想の増額修正で、経常利益は従来予想の前期比13%減から一転、6%増の31億円と増益見通しとした。上期は、鉄鋼向け加熱炉改造、電機向け薄型パネル製造装置、太陽電池製造設備などの工事が順調に進捗。期末受注残高も大幅に増加した。今回の業績増額と増額要因を考えあわせれば、300円台相場へと発展していっても不思議はない!

◆直近で再注目とした栄研化(4549)が地味ながら7日続伸し一時850円を付け、9月の戻り高値862円に迫った。きょう、同社第2位の大株主である大塚製薬の持株会社、大塚HD(4578)は12月15日、東証に新規上場すると発表された。感染症の拡大が折々話題になる現代にあって、栄研化は地味だが、同社の出番は増えつつあるといえる。「買い」注目を継続。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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