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2006/03/31

◆3月31日、花冷えの日も東京市場は小幅ながら6日続伸し連日で昨年来高値を更新した。平均株価、TOPIXは揃って日足陰線、週足陽線、月足陽線で週末、月末、年度末を終えた。昨年度末比平均株価は46%の大幅上昇となった。テクニカル面で5月に2番底をうった後、長期上昇第2波動が始動。8月から上昇ピッチが一気に加速。この1年間の上昇幅の多くは8月以降稼いだもの。ライブドアショック&東証取引全面中止ショックは12月以降の調整相場を演出したにとどまった感もある。

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◆しかし、国民は昨年8月から9月にかけての政治ショーで「小泉構造改革」に賛成票を与えすぎたようである。どうやら、小泉改革は跡形もなく消えていくことになりそうだ。残るのは、「羊頭狗肉」に終わった美辞麗句のみということになる?看板の道路民営化、郵政民営化とも形ばかりの改革でしぼみ、「自民党をぶっ壊す」は、小泉退陣後、違ったかたちの頑丈な組織に転向するだけで終わりそうだ。ポスト小泉人気トップだという安部氏では国民は息ができなくなる!?といっても、民主党は先が見えず、自民党政治を後押しする格好。秋にかけては政治が市場のリスクとなるかもしれない。

◆といっても、過去何度も政治無策のなかで株式市場は堅調展開をたどってきた。4月〜6月相場は、途中調整を挟むことはあっても、強い相場を予想する。ゼロ金利解除は7〜9月期に節目を迎えることになりそうだ。前日号にも指摘したが、TOPIXが1757ポイントを突破した場合は、「馬鹿となって買うべし」といってよさそうだ。週明け3日に新年度がスタートすると同時に、日銀「短観」が発表される(週末の7日には米金融政策に関係が強い米雇用統計の発表だ)。大企業製造業DIは改善しよう。景況感好転に欠かせない中小企業DIが回復テンポを速めれば、これを好感した買いが市場を下から突き上げることとなろう。ハイテク株・電機株にとっての注目は4月27日に06年3月期決算を発表するソニー(6758)の数字。1月の第3四半期決算発表時には増額発表を好感し一気の急騰で終ってしまった。今回は、4月中旬から決算発表が始まるが、07年3月期予想が従来予想をどれだけ上積みし、PER割高感が低下するかが注目点。

◆きのう予想したみずほFG(8411)の高値更新は3000円及ばず96万6000円止まりだったが、現在の相場で最強パターンである「75日線に下支えされ」下値を着実に切り上げている。量的金融緩和政策で利ざやが稼げなかった銀行だが、夏場のゼロ金利解除を先取る形で、もう一段上の相場入りを期待したい。■一向に騰勢が止まないのが、金銀など貴金属市況、最高値更新が続く銅や亜鉛などの非鉄金属市況そして1バレル67ドル台を回復し70ドル台の高値をうかがい始めた原油先物価格・・。資源関連株でもその存在感と手掛けるプロジェクトの収益寄与、PER割安感の強さから三菱商事(8058)、三井物産(8031)、伊藤忠(8001)の3総合商社株の上値ボックス突破、住友商事(8053)そして丸紅(8002)の新たな上昇展開を期待している。■4月1日より本郷と合併し新会社「エイチワン」(5989・ジャス)となるヒラタは引き続き業容大幅伸長を期待して「中期押し目買い」を推奨する。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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