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2007/04/16

◆武富士(8584)など消費者金融株やオリックス(8591)などリース株・・が属する「その他金融株」を除くTOPIX33業種別株価指数中32が反発した。日経平均は3日ぶりに急反発した。しかし、東証1部以外では2部株指数が下落し、3新興市場の株価指数はそろって年初来安値を更新、東証マザーズにいたっては算出開始以来の安値を更新するなど、引き続き「蚊帳の外」状態から浮上できないでいる。もっとも、日経平均もまた264円高で3日ぶりに反発したとはいえ、個別銘柄を見ると、「4日、5日ぶりに反発した」銘柄がごろごろしており、短期的には単なる自立反発に過ぎないといえる(ただし、本欄は「日本株は上げ下げしながらも、中長期上昇基調をたどるとの見方は不変」との立場をとっている)。この日は、米株高及び対ユーロで円安進行を背景に20億株割れの商いと低レベルのなか、売り物薄の中を駆け上がったものといえよう。ちなみに、この日のアジアで開場16市場中下げたのは3市場のみ、ほぼ全面高となったことも日本株買いを後押ししたといえよう。

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◆この日の注目株は、紡績老舗の日清紡(3105)。株式含み資産は膨大であり、米投資ファンドのスティールが5%超の同社株を取得しており、3月2日には1990年2月以来17年ぶり高値を付け、思惑をよびやすくなっている。●もうひとつは、売上高に占める原発関連比率が70%と最も高い岡谷バルブ(6492・東2)の切り返しに注目する。10日の24カ月線割れで底入れ反転し、日足、週足とも好転中だ。ポイントは、原発比率の高さに加え、同社がメンテナンスに力点を置いていること。10年代央が世界の原発建設のピークとの指摘があるが、建設費の占める割合は予想外に低く、メンテナンスが主役ということで同社には追い風となる。600円台は昨年7月以来の上値関門。戻り待ちの売りが出やすいが、ここは強気を押し通したい。

◆新和海運(9110)は、本欄先週12日号に紹介した通りだが、きょうも658円の年初来高値を更新した。日足から月足までよく見てほしい。上げ下げはあるものの、着実にひらすら上値を追う展開が続いている。これは、特定の大きな買い方が拾い集めているという結果とみてよい。先に日本金属(5491)が特定の力が働き急騰、跳ね上がったように、新和海運も600円台前半の壁を突破したここから追撃買いしたい。「三菱系で新日鉄が大口荷主、中国に親密な1株益50円強の万年割安株」、某政党の7月参院選挙資金銘柄との私的もあるが、これは穿った見方か。ただ、チャートを見ているとそう思われてくるから不思議だ。

◆東芝(6502)は、896円まで買われ連日で年初来高値を更新。2000年10月のITバブル期以来6年半ぶりの900円台乗せが目前となっている。先週発表の中期経営計画に「攻めの投資し姿勢に迷いはなく」(UBS証券)事業の選択と集中が進む。800円台前半の上値関門を突破し、4ケタ目標に向かって上昇ピッチが加速しつつある。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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