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2006/11/02

◆米国中間選挙の投票日は来週7日。1日の米国株は10月のISM製造業景況指数の落ち込みを受け下落。NYダウが1万2000ドルを超えていった時の、先行き景気の楽観論は、その後相次いだ景気鈍化を示唆する数字の発表にやや後退している。劣勢が伝えられるブッシュ大統領、共和党には嫌な統計が続く。そして、3日(金)に発表される雇用統計に注目したい。失業率の上昇が伝えられたならば、ブッシュ政権・共和党にとって一段と悪い結果のほうに振れる可能性が高い。そして、それは、共和党贔屓の株式市場だけでなく世界の市場を揺さぶることになる。

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◆3連休を控えたこの日、日経平均の週足は6週間ぶりに前週末終値を下回った。そして、週足ベースの一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限を下回り、雲の中に顔を突っ込んだ。週明けは13週線(1万6160円)〜52週線(1万5862円)を下値に意識した動きか。米国株安の結果、10月相場をけん引したトヨタ自、ホンダ、キヤノンなど輸出主力株が調整色を強めているが、米国株次第の相場はもう少し続きそうだ。

◆企業業績の発表が続いている。中間業績は好調だが通期予想を据え置く企業が予想外に多い。そして、決算を発表した企業の株価は、ほとんどが同日中か数日間の間に株価に織り込まれる。本欄注目銘柄では、●三菱鉛筆(7976)は「えんぴつで徒然草」など写本シリーズが好人気で鉛筆が見直され、米国向けボールペンも好調だ。今12月期連結業績予想を増額修正し、4月につけた91年7月以来の高値1530円にあと10円強に迫った。予想1株益は85円。4月高値更新から一段上の展開が期待できよう。●交換レンズのタムロン(7740・ジャス)が急伸。デジタル一眼レフカメラの世界市場拡大を背景に、今下期から業績回復、今12月期の2ケタ経常増益に続き来期も続伸見通しにある。1日集計の9月国内デジカメ一眼レフの出荷台数は前年同期日25%増の10.3万本と大幅増で3カ月連続増となった。昨年9月以降の上昇基調は不変で、4月高値2320円は目前だ。強気の「買い」。●ホンダ系自動車部品のエイチワン(5989・ジャス)は10月27日に07年3月期中間期及び通期連結業績予想とも大幅増額修正をした。調整に手間取りそうだが、割安感が広がっている。●日立プラント(1970)は、9月中間期を計画の線で終え、受注高は計画を上回る。09年3月期にかけ4期連続経常大幅増益予想を打ち出すアナリストもいる。

◆前日、糸山英太郎氏の株式保有に絡むと動きありと紹介したテレビ東京(9411)が、この日、10月の戻り高値4540円を一気に突破した。これで、3月の上値5190円まで上値のフシはなくなった。全般相場がもたつけばもたつくほど、同社株物色の動きが高まることになる。ただし、ある日突然、失速する可能性があることに留意が必要。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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