2007/11/21
◆21日、日経平均株価は大幅反落した。373円安の1万4837円は昨年7月26日以来の1万5000円割れだ。続伸を予想したが、ドル安の洪水は止まらず、1ドル=108円台へと進行したうえ、アジア市場が非常事態宣言のパキスタンを除き大幅安しほぼ全敗となったことが売り材料視された。損保ジャパン(8755)が前日の中間決算発表時に、米サブプライム住宅ローン関連損失が最大300億円に上りそうだと発表したうえ、金融機関のサブプラ損がさらに大きく膨らむとの見方もあり、追い証発生に伴う処分売りや換金売りが膨らんだ。そして、悪夢は続き、欧州市場、米州市場・・とも大幅続落。テクニカル面は各株価指数、個別銘柄とも一段と悪化。今月末の日経平均の24カ月移動平均線に対するマイナスかい離回避はいよいよ難しくなった!
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◆円高が背中を押しトヨタ(7203)が年初来安値を更新し、自動車、精密機器、電機など輸出関連株が下げ、非鉄・貴金属先物高にも住友鉱(5713)などの非鉄株は下落。NY原油先物が100ドル目前の1バレル=99ドル台に乗せるも国際帝石HD(1605)は10月の最高値133万円にはるか及ばない116万円を付けるのが精一杯。よく上げたものはよく下げるというが、海運株は、中堅海運が値上がり率上位に並び、TOPIX33業種中の値下がり率トップとなった。■一方、昨春以来よく下げてきた消費者関連株は、15日の年初来高値に急接近した上新電機(8173)をはじめとした当欄注目の家電量販店株が堅調に推移し、ファーストリテ(9983)や伊勢丹(8238)、三越(2779)などもしっかりの展開となった。
◆当欄注目の原子力発電関連のトウアバルブ(6466・東2)が、10万円ストップ安の41万円に売られた。発表された前07年9月期連結決算は期中に2度増額修正された線で好調に着地した。続く今期業績予想では経常利益は小幅ながら連続過去最高更新見通しとしたが、純利益は前期比42%減の見通しとした。株価は原発人気に7月に上場来高値69.8万円まで人気化しており、好材料出尽くし感の売りが広がったようだ。10月9日の69.2万円を二番天井とみて、失速してきたテクニカル面の悪化も、ほかの原発関連株安の反響もあって下げが加速した。来年6月洞爺湖サミットを前にした春高を想定するが、原発関連株全般が足元調整色を強めそうなここは落ち着きを待ちたい。
◆先に当欄思惑材料株とした池上通(6771)がコスモ証券の新規判断「B+」(5段階中の2位)でカバレッジを開始したとし堅調。先に東芝と資本・業務提携したことが、今後の同社主力の放送機器開発、デジタル化推進につながる。収益回復への期待感から思惑人気が膨らむようだと個別人気を得そうだ。●日合成(4201)も先に75日線沿いにきれいな上昇基調を描いているとして、強気で紹介した。この日は、三菱UFJ証券が投資判断を「1」(強気)から「2」(やや強気)引き下げたことも重なり急反落。終値で75日線を割り込んだ。が、大きく下方かい離しない限り上昇基調は続くと見ているが・・。