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2010/06/23

◆日経平均は189円安の9923円と続落し3日ぶりに1万円を割り込んだ。前日と同様に資源・素材株、輸出関連株が下げを先導。金融、内需株が続き、TOPIX業種別株価指数も昨日に続き全33業種中で1業種(きょうは紙パルプ)が上昇した。22日の欧州株は10日ぶりに反落し、米国株は続落。S&P500種指数は中・長期相場の指標である200日移動平均線を割り込んだ。そして、中国株が3日ぶりに反落するなどアジア株も下落。世界景気回復が鈍化するとの見方から、連日の薄商いのなか値を崩した。

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◆22日発表の米5月中古住宅販売は予想外の減少となり売りが先行、欧州では、格付け会社に信用格付けを引き下げられた仏銀最大手BNPパリバが急落したうえ、英仏独が銀行税で共同歩調をとり26日からのG20に提案すると伝わった。そして、中国でも22日に政府が鋼材や非鉄金属の輸出時におこなっていた税還付を7月15日から撤廃すると発表したことで、優遇措置廃止に伴う業績への影響が嫌気され関連銘柄が下落。元高への期待感もやや後退した。そして、米国では23日にFOMCの結果発表があり、結果により米国株がどちらに振れるかをみたいとし、買い意欲は一段としぼんでいった。■先に、日経平均の1万200円台から1万500円台にかけてが、上値ネックラインが重なったゾーンだと指摘した。そして、21日午後に1万251円を付けての退却となった。米国株相場次第の日本株動向に嫌気がさすが、売買シェア6割超の海外勢が売り越す(23日の朝寄り付き前成行き注文状況では差し引き780万株の売り越し)となれば、かつてはあった強力な証券大手株式部が存在しない今、1万円台死守なんて操作は不可能。■もっとも、日ごとに現れるさまざまな情報の多くは、その日のマーケットで消化され、あすはまた、別の新たな情報、材料に反応するのが、市場。米FOMCの結果発表で米国株が上下どちらに振れるかで、東京市場の方向は変わる?とはいえ、21日に200日線にわずかにとどかず、52週線に肉薄も1万円台割れ・・。海外勢の力を得て上値ネックランに再挑戦するにはどのくらい時間が必要なのか?不明・・。

◆この日、「東芝(6502)がハイブリッド車用モーターをフォードに供給」と日経新聞朝刊が1面トップで報じた。東芝は小幅続落したが、電気自動車用モーターの展開で当欄期待は日電産(6594)だ。しかし、5月下旬に続き、きのうきょうと200日線を割り込んだまま。8070円にある52週線も再び割り込んできた。ここで、下げ渋ることが出来るかどうかに注目したい。■当欄注目の日本調剤(3341)は幸い、きょうも年初来高値を更新した。が、ここからの新規買いには臆病になりたい。失速となれば、下落率は大幅なものとなってしまう。後発医薬品関連株は、ディフェンシブストックとして想定以上の短期的人気を得ている。日医工(4541)、沢井製薬(4555)とともに年初来高値を更新したが手が出ない。手を出すべきではない?●今年3月に東証2部に上場したダイト(4577)は後発薬の原末受託生産を手がける。が、4月に最高値を付けた後、上値が切り下がり、3日連続の上場来安値更新だ。需給悪が主因で、底打ちの確認を待って買い参戦したい。今季連結営業利益は22%増と急回復見通しで、予想1株益89円に対するPERは15倍台にとどまる。ウォッチングを開始しよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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