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2012/07/11

◆日経平均は前日比6円安の8851円とわずかながら5日続落した。朝方から売りが先行し、前場には6月27日以来の8800円割れ場面があった。が、25日移動平均線が下値をサポート。大引前10分弱で30円強下げ幅を縮小して終了した。10日の欧州市場でギリシャ株は大幅安したものの、スペイン国債の利回りが7%を下回ったことを受け欧州株は総じて堅調だった。しかし、米国市場では、世界景気懸念や欧州債務危機の先行き不透明感などから、商品市況が下落。企業業績の減額修正発表が相次いだこともあって、独立記念日明け以降4日連続安となった。いずれにしても、欧州債務危機の雲が上値を覆うなか、世界景気懸念が垂れ下がり、リスク回避の流れから完全に抜け出すには、なお時間が必要なようだ。

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◆となれば、内需株といえども、比較割り高感が強まれば、利益確定売りが広がることになろう。テクニカルチェックをしつつ材料面、業績面を横目に出番を待ちたい。●前号でも記したセブン&アイ(3382)はこの日、2010年4月以降の頑強な上値ネックライン2400円台後半をクリアし、2500円台に乗せてきた。と言っても、2400円台後半の引力圏内から完全に脱したわけではない。創業家への配慮からイトーヨーカ堂で展開するスーパー事業に大ナタを振るいにくい状況にあるからか?5日発表の12年3−5月期連結経常利益は前年同期比2%減の669億円となり、中間期予想に対する進捗率は44%にとどまった。コンビニ事業でプライベートブランド=自主企画商品の販売は好調だったものの、スーパー事業が苦戦したことからプラスに転じるには至らなかったのだ。セブンイレブン主導による舵取り、そして、業容拡大期待を買う相場が発進し始めたであろうここから、(下記2銘柄とあわせて)全般波乱シーンを待ち打診買いしたい。

◆ウェザニュズ(4825)も続伸し、昨年10月に付けた上場来高値2638円を更新した。気象情報サービスで世界大手であり他の追随を許さない。国内では、携帯の有料会員拡大で気象関連情報ネットワークがさらに充実。梅雨末期に向けた気象情報分野への拡大期待も後押し。今期経常利益2ケタ成長予想に復帰する割安かつ海外知名度の高さも後押ししもう一段上の相場時代入りを期待したい。

◆トリドール(3397)が大幅反発し、9日に付けた年初来高値(株式分割落ち後高値でもある)1239円を更新。1月に付けた年初来安値701円を基点とした上昇基調が一段と鮮明化してきた。先週4日に公表した主力事業「丸亀製麺」の6月度既存店売上高は前年同月比2.5%減と前月よりもマイナス幅が拡大した。同社では前年6月と比べ土曜日が1日多かった曜日特性の影響がプラス2.8%程度あったと推測している。が、それ以上に大型台風が響いたという。内需関連で今期予想PER13倍台の割安かつ2ケタ増収2ケタ経常増益予想の好業績銘柄として、見直し買い人気が続きそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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