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2013/02/08

◆日経平均株価は前日比203円安の1万1153円と大幅続落し、13週ぶりに下落した。7日にドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が理事会後の記者会見で「ユーロ高が欧州の景気回復を妨げている」と懸念を表明したことから、これまで積み上げてきたユーロの持ち分を縮小する動きが広がったという。直近では、イタリア、スペインの債務懸念が後退したといったニュースが散見、一方、日本が円安策を相次いで披露したこともあり、ユーロを買い持ちする動きが強まっていた結果、ECB総裁発言によって冷やされた格好だ。イタリア、スペインの楽観主義に対し、日本は悲観主義のお国柄。何事もほどほどに!であり、生活力旺盛な南欧を心配してもはじまらないか?

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◆大いなる悲観のなか、ソニー(6758)は昨年11月に1968年3月以来44年8カ月ぶり安値772円に沈み、今週は倍化超まで浮上してきた。68年3月といえば、筆者学生時代。新宿が最も輝いていた頃であり、「GOGOクラブ」とよばれたディスコに入り浸っていた頃だ。翌69年に証券会社に入社、コンピュータなど陰も形もない頃で、東証の証券取引所内で顧客の注文を執行する「場立ち」として入った。その時には、ソニーは大人気銘柄となっており、10月には5850円まで上昇。81年6月に5880円を付けるまで、13年間弱の最高値期間を記録した。その相場の始まりの年が68年で、証券関連の仕事を今もやっているなどとは、夢にも思わなかった頃だ。高度成長の先導がエレクトロニクス業界であり、銀行株が200〜300円時代から一気に上昇し始めたのは71年から、資本の自由化の波が押し寄せ始めた頃。なお、トヨタ(7203)など自動車メーカーが本格的に人気化したのは海外勢との競争時代に入った76年頃のこと・・。しかし、現在は?かつて、日本の製造業が世界にドットばかりに出て行った頃とは違って、今や海外勢の力がどんどん力強くなってしまった感が強い。コスト削減による採算改善と円安で経常損益が一気に大幅黒字化するものの、ソニーの今3月期経常益は1500億円、08年3月期ピークは5671億円だった・・。自分が持つ現在の力で積み上げた高さ以上に、利益を積み上げるなには新たな戦略が不可欠・・。さて・・。

◆前号で記したマクドナルド(2702)は08年10月のリーマン・ショック後の安値時以降、52週移動平均線添いの上昇基調が続いてきた。同社がおかれた事業環境は極めて厳しくなっており、食品・流通担当の知友アナリストは決して同社株については語らない。が、東日本大震災以降も52週線に守られ上値を追ってきたことを手掛かりに当欄はここまで強気を引っ張ってきた。現在は2200円台央が生命線であり、ここを割り込み下値を探る状況となってしまえば上昇トレンドから下降トレンドに転換する可能性が極めて高くなる。よって、その時点で、当欄は判断を停止する。■一方、プリマハム(2281)は現在160円台前半から下値を「買い」としている。160円割れがあっても、「窓埋め」であり、同社業容拡大をベースとした長期上昇相場への中段保ち合い期間のここはじっくり拾っていくべきと考えている。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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