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2007/11/27

◆27日、日経平均株価は3日続伸した。26日の反発も、欧米株式の急反落とあっては、朝方の日本市場はあえなく急反落。しかし、前引け後に、米シティグループがアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁からの出資75億ドル(約8000億円)を受け入れると発表。ひとまず、米サブプライムローン問題への懸念が後退し、後場、急速に地合いが好転した。(東京市場で一時為替が1ドル=107円台前半に円高が進展、日経平均は前引け直前には1万4800円台割れ寸前まであったが、後場、1ドル=108円後半まで円が急落するとともに、株価は急反転した。■しかし、アジア14市場星取表は4勝10敗だった。<シンガポール政府系投資会社が、保有する中国銀行株一部売却方針を示した>ことから、香港が急反落し、中国株が大幅続落となったことが波及した(上げたのは日本のほかは韓国、パキスタンそしてわずかに上げたマレーシア)。

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◆27日、米国株は急騰。前日の下げ分の大半を埋め、為替は1ドル=109円台まで円安が進む場面もあった。これを受け、28日の東京市場では、輸出株を中心に主力株の買い戻しが先行すると考えられる。が、あと3日しか残されていない11月相場で、日経平均が24カ月移動平均線への9%のマイナスかい離を回復するのは無理な相談。多くの銘柄が24カ月線を割り込んでいる現状では、目先的なリバウンド狙い以外に手はなさそうだ。

◆その意味で、昨年1月以来大きく転び続けたマザーズ、ヘラクレスなど新興市場、中でもネット関連株の底入れ反転相場の継続が期待される。また、昨年1月高値以来ここまで下げてきたアドバンテスト(6857)やスクリーン(7735)など半導体関連株の反転、消費関連株の巻き返しなどが新年相場の対象となるか、年内相場の中でウォッチングしたい。■一方、今年大いににぎわった海運株は大天井を打ったと見るべきか。また、鉄鋼株、非鉄金属株は、目先リバウンドを狙う手は残るものの、買いのタイミングが難しくなりそうだ。

◆ぐるなび(2440・ヘラ)が3連騰。9月25日の上場来安値10万円から25万2000円と昨年7月7日以来の高値を付けてきた。様変わりに好転する今08年3月期連結業績予想が背景にある。PERは63倍台といかにも割高感は強いが、飲食店情報サイトへの加盟店が増加し、電子メールなどによる販促サービスで会員が支払う単価も上昇している。急ピッチの上げで利益確定売りが出やすくなって入るが、急落シーンがあれば拾っていきたい。●また、9月18日に9万円の上場来安値をつけた後、10月に二番底を確認し、今月急伸しているのはアプリックス(3727・マザ)。携帯電話用ゲームや着メロの動作ソフトを開発・販売するが、6日に、「携帯電話用のソフトを端末メーカーに無料提供する米グーグルの事業に参加する」と発表したことやイスラエル企業との提携などを手掛りに、来08年12月期連結業績予想の黒字転換を期待した買いが先行しているもの。

◆当欄思惑注目株池上通(6771)が5日続伸し200円台を回復。注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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