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2009/12/22

◆日経平均は前日比194円高の1万378円と高値引けで続伸、2カ月ぶり高値水準となった。NY外為市場では前週末に続き21日もドルが上昇、1ドル=91円台前半を付けた。NYダウが続伸した流れもあって、東京市場でも、91円台央まで進んだ円安に後押しされ、輸出関連株から買いが膨らみ、引けにかけて上げ幅を拡大していった。日経平均は、前日記した10月26日の戻り高値1万397円に後19円と急接近した。11月27日を基点とした上昇基調入り確認には、8月31日の年初来高値1万767円突破が不可欠だが、その第一目標に一気に迫ったことは注目される。これを突破すると、次は、9月24日の1万566円がターゲットとなる。その後、8月の頂上アタックとなる。■一目均衡表では、きょう、日足ベースで「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限を9月25日以来ほぼ3カ月ぶりに上抜き、週足ベースでは2007年10月第2週以来ほぼ2年2カ月ぶりに「雲」の上限を上抜いた。この日は、海外勢の動きは乏しかったもようだが、円安に勇気付けられ、少しづつ階段をあがった格好の相場展開となった。■懸念材料は、もし、年末までこの調子で上値を追う格好となった場合、年明けの相場が、すっかり様子の違ったまずい展開に転じてしまわないかということ(昨年はそうだった)。その意味で、利益確定売りはしっかり実行してほしいもの。今の情勢では、行け行けどんどんの相場になるのは難しい。円高に転じたとたんに、急失速しかねない危うさをはらんでいる相場だから・・。

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◆そんななか、日電産(6594)が16日の年初来高値を更新し、8200円絡み水準を上抜いた。主力のHDD用モーターが海外で回復し今3月期は増益に転じ、来期は一段上の好業績が期待される。温暖化ガス低減にむけ先進国、新興国、後進国の対立が目立つが、ガソリン車からハイブリッド車、電気自動車などへの転換は着実に進みつつある。つれて、需要部品の置き換わりが進むことになる。同社では環境に優しい車載用ブラシレスDCモーターを手掛けており、注力方針を示したことで注目度が一段と高まっている。ただ、株価は、昨年12月安値3130円から13週移動平均線に沿って一本調子の上昇相場が続き、きょうの年初来高値8460円まで2.7倍化してしまった。年末年始の間に相場が、一転する危険性は否めない。が、業績面は、今期から利益面で回復し始める段階であり、伸び代はいかにも大きい。今ここで「買い」とはいかないが、新年のさらなる高みに向かう相場を期待しつつ、軟調シーンでの買い場を求めウォッチングを続けたい。

◆また、風力発電の出力平準化用途向けに需要が急増しているNAS電池のガイシ(5333)は、8月の年初来高値後調整色を強めた。が、直近では2000円を中心にモミ合う展開が続いている。出来高増加を待望しつつ買いタイミングを計りたい。●新年に向けた小型銘柄では、9月高値後に急失速し52週線でようやく下げ止まったバイオベンチャーのそーせい(4565)。52週線接近場面もしくは10万円割れ場面で打診買いしたい。●交流・ゲームサイト運営のグリー(3632)は大手証券の目標株価引き上げに株価が踊ってしまったものの、当欄では、引き続き、押し目があれば「買い」たい。●モツ鍋のおいしい季節。内臓肉のエスフ−ズ(2292)は800円がらみから下値は限定的とみて、仕込みたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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