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2009/11/09

◆11月第2週初めの東京市場で日経平均は前週末比19円高の9808円と続伸した。しかし、連日で値下がり銘柄数が6割超を占めTOPIXは3.34ポイント安の870と3日続落で終った。前週末6日のNYダウは雇用統計発表後70ドル弱下げる場面があったものの、企業業績の好調に後押しされ小幅ながら続伸した。東京市場では、企業業績の発表が本格化、業績の明暗で株価の明暗が分かれるパターンであるが、この日は、円が1ドル=89円台と円高に進んだことが冷や水となった。また、6月以来となる金利上昇も上値の重しとなり、様子見気分の強い動きに変わりはなかった。

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◆6日の米国市場では、発表された10月雇用統計で、失業率が26年半ぶりに10%を上回った。しかし、市場では、アナリストによるGEなど企業の投資判断引き上げなどを重要視した買いが優勢となり、NYダウは上げに転じて終った。まだまだ、米国市場では市場の買いエネルギーは衰えを見せていないということであろう。一方、鳩山政権下で「日本の景気・経済は良くなるのか?」が一向に見えてこないなか、売買の5割超を占めてきた海外投資家の日本株への投資意欲が後退している?そして、今週も前週に続き、26週移動平均線をすっぽり割り込んでの発進となった。

◆前週末の日経平均採用225銘柄の予想PERは33.8倍まで下げてきた。予想1株利益は289.6円の計算となる。既に、日本株は成長が急な新興国の投資魅力に比して魅力は乏しくなってきた、優先順位は後退しつつあると海外勢にみられるなかで、GDP成長率を競ってもしようがなくなった。しかし、まずはPER20倍台への突入、そして、20倍台前半へとPERが下落し買いを呼び込むしかない!?そのためには企業の1株利益の上昇が不可欠。NYダウが1万ドルの高みに上ることができたのは、連日発表されてきた企業業績が市場予想を上回るサプライズの連続で、手の届かなかった高みにまで伸び上がることが出来たからだともいえる。

◆「米国株と為替次第の日本株」から脱するには日本経済と企業業績が元気を取り戻すか、新たに元気を勝ち取るしかない。上げ下げしながらも13週移動平均線沿いの上昇基調にある日本電産(6594)は、リーマンショック以前である昨夏の8000円前後の崖のふちに接近している。ここから9000円にかけては戻り待ちの売りなどが出やすくなるが、13週線沿いの上昇基調を崩さない限り強気で「時」を待ちたい。

◆セブン銀行(8410)が18万500円まで下落。昨年5月安値を割り込み、新規上場日に付けた最安値16万1000円が残されただけ。外資系アナリストは投資判断「買い」を据え置いたが、国内大手証券が最上位から一転最下位に引き下げたことが悪材料視された。昨年12月高値までほぼ2.3倍化した後の調整相場が今も続いているもの。相場が終った後の厳しさが鮮明となってきた。次の出番は、臥薪嘗胆の後か・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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