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2009/03/12

◆12日、日経平均は急反落。バブル後最安値を更新した後だけに、「3日間くらいは反発しよう」との淡い期待も「夢一夜」、吹き飛んだ。11日の米国株は大引けにかけ金融株が急伸し小幅ながら続伸したが、NY円が1円以上の円高ドル安となり、東京外為市場では午後に95円台後半へと円高が進んだうえ、昼休みに中国が発表した1−2月通算の鉱工業生産・小売とも予想を下回ったことが嫌気され、安値引けとなった。■米国では、朝方、来週17−18日のFOMCでFRBが追加安定化策を出すのではないかとの観測で買いが先行。そして、NY原油先物が大幅続落したことを受けエネルギー関連株から売られ全般利益確定売りに押される展開に。その後、JPモルガンのCEOが前日のシティに続き、「09年1−2月は黒字」とコメントしたことから金融株がリードし小幅ながら続伸での大引けを迎えた。

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◆TOPIX業種別株価指数で33業種中、値上がりは水産・農林業の1業種がわずかに上げたのみ。日経平均指数銘柄に新規採用されたマルハニチロ(1334)が前日に続き買われたことが寄与したもの。値下がり率トップは、12日付けの日本経済新聞朝刊が、「損保ジャパン(8755)と日本興亜(8754)が2010年春をメドに経営統合する方針を固めた」と報じた、保険株。業界上位を買う動きと両社株の1月高値から3月安値までの下落率が大きな損害ジャパンは買われたが、日本興亜や業界最大手の東京海上HD(8766)などそろって売られた。

◆米時間12日は2月小売売上高の発表、13日は中国全人代大会が閉会する。それにしても、たった、1日きりで反発が終るようでは、先行きがおもいやられる。買いエネルギー不足は否めないし、海外投資家は、日本株を選ぶ理由を失いつつあり、中国という選択肢を重要視し始めて久しい。懸念される。ただ、「欠ければ、満つる」「大きく下げた球ほど大きく弾む」、今弱いことがやがて強みとなることもある。今は深堀して自分の力を磨くしかない。

◆みずほFG(8411)が安値をのぞき込む格好となっているが、●セブン銀(8410)は3連騰。一時25万1000円まで買われた。金融不安が広がる大手銀や地銀などとは異なった存在であり、「窓口なし、通帳なし、貸し出しなし」ATM専門の「非銀行的な」銀行として、昨年相場で好人気となった。その反動安は厳しかったが、この日は、メリル・リンチ日本証券が、「ダウンサイドリスクが限定的で明確なビジネスモデル」だと指摘、新規に投資判断を「買い」、目標株価は34万円としてカバレッジを開始したことが買い手掛かりとなった。全般好況時には利益成長率で負けるが、現在状況は人気面でも追い風となる。あとは、ここから上値を試した後、二番底を付けに行くのかがポイントだ。0.99倍台と悪くはない。

◆介護関連株星取表は4勝4敗。やや出来高が多いメッセージ(2400)は6日続伸で12万6400円まで戻してきた。6週、13週線に下支えられての下値切り上げが続いており、突っ込み待ち、もしくは、1月第3週以来の上値関門13万円台突破から追撃買いしたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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