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2013/04/09

◆日経平均は前日比わずかに24銭安の1万3192円と5日ぶりに反落した。もっとも、ファストリ(9983)の値下がり幅が1300円となったことで日経平均を52円押し下げたことが響いたものだが・・。8日の欧米株は反発し、円はNY外為市場で、対ドルでは2009年5月以来3年11カ月ぶりの安値を、対ユーロでは10年1月以来3年3カ月ぶり安値を付けたことを受け、東京外為市場でも続落。機械、電気機器、精密機器など輸出関連が上昇した。また、素材・資源関連も上げた。NY原油先物が4日ぶりに反発したうえ、9日付け産経新聞朝刊が「経済産業省が日本海側の資源開発を本格化させる。新潟県・佐渡島の沖の海底で、4月中旬から石油と天然ガスの埋蔵量調査に着手。6月下旬から海底下から石油・天然ガスを取り出す産出試験を実施する」と報じたことから、その中核となるJX(5020)や非鉄金属、鉱業、石油・石炭・・資源・エネルギー関連がそろって堅調に推移した。

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◆一方、日銀の大規模「量的・質的緩和」導入、金融政策大転換を受け一気に急騰してきた金融、不動産・含み資産関連セクターが利益確定売りに大幅反落し、内需関連セクターも急反落したことが上値の重しとなった。輸出関連が堅調だったのは、円安に加え、わが国がTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)やEPA(経済連携協定)など貿易交渉にも渋々ながらも前向きになりつつあることも後押ししたものだ。■しかし、主流は、「(わずか)2年でマネタリーベースを2倍化する」という市場予想を上回った日銀の歴史的な金融政策大転換を背景とした金融・不動産関連、高消費支出関連という路線を据えたい。前週から短期急騰したのは、3月にかけての第1の波に続く第2の波にすぎない。とはいえ、昨年11月基点からは随分と遠くへきたものだ。これから目の前に伸びていくであろう道を探り、あわてることなく次の波を待とう。3大都市圏、全国公示地価とも、直近では08年リーマン・ショック前を天井とし、10年に底打ち、11年から上昇に転じた。13年では3大都市圏ではマイナス0.6%まで浮上(全国平均は1.8%のマイナスに縮小)、14年のプラス転換は見えてきた。株価は政策転換を背景に地価を先導して上昇するもの。もっとも、当欄注目の片倉工(3001)は今日、1503円と08年8月以来の高値を付けた後、終値は2円高の1385円と上ヒゲの長い日足となったことで、2日安値926円からひと相場出したとみるべきであろう。どういう突っ込み場面があるかウォッチングしよう。むしろ、3月に9.4万円の08年9月以来高値を付けた後、4月戻り高値が8.3万円にとどまった日銀(8301)が先に動意するかどうか様子見し続けるべきか? ■もっとも、消費関連など内需関連セクターでは、セブン&アイ(3382)はいったん目標値をクリア。ここから、「買い」とは言いにくい。で、有賀・知友アナリストが5月9日の決算発表で注目されそうな銘柄とした関東地方の食品スーパー・ヤオコー(8279)を割安株としてウォッチングしたい。2日安値3715円から前日8日には4315円の上場来高値を付けたばかり。といても、知名度の低さからPER14倍と割安感は強い。内需関連銘柄の一角として見直したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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