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2006/08/31

◆新興市場が下げる一方、日経平均は6日ぶりに1万6000円台を回復。8月末の市場は、30日の米国市場で、NYダウが3カ月ぶり高値に買われ、ハイテク株高を背景にナスダック総合指数が5日続伸したことを追い風に、「月末のお化粧買いも入り」急反発で終わった。8月の月足は3月以来5カ月ぶりに陽線となった。そして、テクニカル面で価値があるのは、「その前の6月、7月と安値圏でしたひげの長い、陰線幅の小さな」つまり、底入れを示唆する典型的な月足の後で5カ月ぶりに陽線を引いたことだ。加えて、これまでいってきたように、6月14日に一番底=大底を付け、7月18日に二番底をつけていることも先行き相場への期待感を高める。もちろん、これも記してきたことだが、「10月下旬まではそれほどわかりやすい相場にはならない。調整色の強い展開だとしても不思議ない」との見方も変らない。誰もが楽観できる相場ほど怖いものはない。●先行した市場体温計・新日鉄(5401)はいったん500円台をつけたことで一服しているが、すでに450〜470円台の難関を無事突破した後での調整であり、ボックスを突き抜けた意味は大きい。●東芝(6502)が2日間で50円超上げたことも特筆もの。きょうは、「国際エネルギー機関(IEA)が11月に公表する『世界エネルギー見通し』で、原油高を背景に、原子力の優位性を明記する」と日経新聞朝刊で報じたことが背景。前日号で東芝について触れた記事のように、同社は米原子力大手のウェスチングハウスを買収したほか、重点分野に経営資源を集中的に投下している。このことが市場の信頼感を得て、買いを誘っているといえよう。

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◆一方、弱いといえば、新興市場。7月27日安値で大底はいれたと見てよい。が、まだ、二番底を入れていない!のだ。「1月高値以降、下げては戻し」の繰り返しのなかでじり安商状が続いている。前日新規上場した「Web2.0」世代のネットエイジ(2497・マザ)は高値更新後、一転ストップ安となって終わった。●9月14日上場のSNS本命株のエクシィ(2121・マザ)公開まで、もみあうか?

◆炭素繊維で世界シェアトップの東レ(3402)が、反発。三角もちあいが煮詰まり、上か下かどちらかに放れる時が迫っている。日足ベースの一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限を抜け切れないが、下値は200日移動平均線沿いに切り上がっている。そして、日足ベースの移動平均線が940円どころで収れんしている。信用需給はやや悪化しているが再度1000円台乗せへ出発するとみてよい。●筆者中期注目の半導体商社イノテック(9880・ジャス)も東レと同様に業績増額期待を背景に200日移動平均線、週足一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限に沿って下値を切り上げ、5月以降の三角もちあいが煮詰まっている。●本欄中期強気銘柄の浜松ホト(6965)は昨年5月以来26週線に下支えされた上昇基調にある。4000円台相場に向け強気を発信したい.

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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