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2009/05/28

◆日経平均株価は9451円と続伸した。27日の米株は債務削減に失敗したGMの破産が濃厚になったうえ、長期金利の上昇が懸念されNYダウは前日の急騰分の大半を失う大幅下げとなった。しかし、日経平均は寄り付きをこの日の安値とし上げに転じた。ただ、積極的に上値を買う動きには至らず、9400円台での小幅もみ合いに終始した。■GMは6月1日に破産法を申請する可能性が一段と強まった。ただ、その後、政府の金融支援、株式取得との見方にあり、東京市場では、売り材料視されなかった。ただ、政府の資金供給の水膨れから、不況下の金利高への警戒感は強まりそうだ。

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◆TOPIX業種別値上がり率トップは、非鉄市況など国際商品市況の堅調展開を追い風としている非鉄金属株。住友鉱(5713)は昨秋安値552円からの上昇基調を継続、昨年9月2日以来の高値水準まで回復している。前月に記したが、年間7万トンの金の計画生産をしている菱刈鉱山は今後20年前後出鉱が続く。買収した海外銅鉱山も多い。膨大な含み資産を指摘する声もある。が、ここは、非鉄・貴金属市況の良さ、1.08倍の信用倍率、着実な上昇の中で52週移動平均線を上抜いたチャートの良さがポイントだ。ただし、「いいことが揃いすぎると、相場の寿命が縮まる」ともいう。ここは買いのタイミングをさがしつつウォッチングとしたい。

◆値上がり2位は輸送用機器だ。円安進行に加え、自動車用鋼材価格下げ、「電気自動車など環境対応車普及にリチウムイオン電池など蓄電池の普及、充電拠点拡充が必要だとし、経済産業省が総合対策に乗り出す」との報道も手伝い、トヨタ(7203)が3日続伸し、200日線アップの相場が続いている。●インドの照明メーカーとの資本・業務提携を発表した市光工(7244)がストップ高し、ストップ高買い気配で買いものを残すなど、自動車部品株も堅調だった。GM破たんで債権焦げ付きが懸念されていたが、破たんが現実的になったところで、悪材料出尽くし感が広がったようだ。

◆GSユアサ(6674)が750円まで上げ、8日に付けた上場来高値を更新した。上記のように電気自動車、ハイブリッド車向け電池普及に追い風が吹くなか、急騰してはスピード調整をする流れで全員参加型の相場が続いていることがよい。昨年、7月の環境サミットと呼ばれた「洞爺湖サミット」開催に向け、原発関連株大本命日製鋼(5631)が昨年6月に2425円まで熱狂相場を演じたのに対し、同社株は新生上場後の高値630円止まりだった。相場が完成したわけではなかった。上昇エネルギーを十分残したまま相場が終ったとみれば、「高値波乱に沈むまで攻めるしかないの」買いが入る?●日本風力(2766)も一時35.3万円まで買われ、52週線に大きくプラスかい離した。昨年7月以来、52週線が上値ネックラインとなってきただけに、週末のあす、堅調展開が続くか、反落した場合もプラスかい離を持続した場合、週明け以降のチャートが期待できる。

◆ABCマート(2670)は4月の直近戻り高値を抜けきれなかったが、3月安値からの下値切り上げチャートから中勢反騰相場に期待し押し目買い。靴の卸で小売店チェーン展開をする同社だが、店員営業と在庫処理展開などが魅力。4月全店売上高は前年同月比11.5%増で着地。既存店売上高は3.0%減と連続減も3月比マイナス幅縮小。全店客数は11.9%増と好転してきた。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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