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2010/06/02

◆日経平均は前日比108円安の9603円と続落した。前場に鳩山由紀夫首相と小沢一郎民主党幹事長が辞任したことを受け、後場寄り付きにかけ上げに転じたものの、その後は、政治の空白懸念や世界景気への懸念から、下げ幅を拡大、9500円台央まで下げる場面があり、4日ぶり5日移動平均線を割った。商社株、石油開発関連株や鉄鋼、非鉄金属株など資源・素材関連株が下げ、輸送用機器や電気機器など輸出関連株が下げを牽引し、欧州銀行(ECB)が、ユーロの大幅下落に伴い、欧州の銀行の評価損が膨らみ、財政赤字も拡大すると報告したことを受け銀行、証券など金融関連株が下げ幅を拡大し、あるいは売り直された。1日の欧米株は休場をはさみ続落した。4月のユーロ圏の失業率が12年ぶり高水準に上昇したことも売りを集めた。そして、米国では、NYダウは連日で100ドル超の下げとなった。発表されたISM製造業景況感指数が10カ月連続で50%超と景気拡大を示した。しかし、英BPがメキシコ湾での原油流出阻止に失敗し、8月の予備井掘削待ちとなったことから石油関連株が売られ、イスラエル絡みの中東情勢も懸念され米国株は終盤下げに転じた。NYダウ、S&P500種指数とも1%以上下落した。

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◆鳩山首相の辞任は時間の問題だったが、8カ月の短命内閣となった。小泉純一郎元首相の後に就任した安部普三元首相から4代連続でほとんど何もしないままの1年未満の交代劇が続いたことになる。その間、アジアでは中国。韓国が勢いを加速させた。

◆この日、市場筋調べによる「外資系証券朝寄り付き前の成行き注文状況」は、売り注文株数が前日比2180万株増!の2950万株と大きく膨らみ、買い注文株数は430万株増の850万株にとどまったことから、差し引き2000万株の大幅かつ6日連続売り越しとなった。自国株の下落が売りを誘ったとみるか、来週11日のSQ(特別清算指数)算出日を控えた先物に絡む動きか、不明だが、前週来、海外勢の売りが膨らんでいることは気にかかる。

◆調剤薬局首位のアインファマ(9627)が続落した。2日付け日経新聞朝刊が、セブン&アイ(3382)はアインファマと共同で医薬品の販売資格「登録販売者」の育成に乗り出す。セブンイレの加盟店オーナ−をアインファマが雇い、資格取得に必要な経験を積む」と報じた。しかし、今週初めに15年ぶり高値を付けており、利益確定売り勝ったうえ、同社業績への寄与度が不透明とあって、積極的に買いを入れる動きは乏しかった。当欄注目の調剤薬局関連株もまた調整が必要であり、「買いは遅く」で臨むべきということ。これは、最注目の日本調剤(3341)も同様。ただ、値動きのウォッチングは継続が必要だ。■これも当欄注目だが、半導体製造装置関連のスクリン(7735)が5月26日に瞬間52週移動平均線を割り込んだ後、26週線との間でもみ合う展開となっている。逆行高をして26週線を上抜いてくるようだと、全般相場をにらんだ後、打診買いするかどうかを考えたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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