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2010/05/27

◆日経平均は前日比117円高の9639円と続伸した。25日海外市場では、中国が欧州への債券投資を縮小させる可能性があるとの英紙報道を受け、欧州財政への懸念からNYダウは終盤に朝方の上昇分を消して、下げに転じた。これを受け、日経平均は寄り付き直後に9400円を割り込み25日に付けた取引時間中の年初来安値を更新した。しかし、ユーロの下げが限定的だったうえ、アジアの株式市場が揃って引けにかけ上げ幅を拡大する展開となったことから、主力輸出関連株や素材・資源関連株に買い戻しや突っ込み狙いの買いが広がり、次第高の展開となった。

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◆この日、反発したのはいいのだが、出来高が24億株弱にとどまり、ここまでの5月出来高平均を下回った水準だったことが気に入らない。前場に年初来安値を更新した後の底入れ、反発展開となれば、「大商いを伴った大幅上昇」が基本パターンだ。しかし、きょうは、「大きな下ヒゲと小幅な陽線」でなく、ほぼ「寄り付き安値、大引け高の陽線」だった。これで、出来高が30億株に迫る大商いだったら、「GO!」サインが出せるのだが・・。問題は、現在の東京市場の価格決定権を握っているのが、日本の投資家ではなく、欧米だということ。現在の、日本の金融機関に貸し渋り的態度が見えるなかで、国内投資家の動きが積極性を増すことはやはり厳しい?

◆24日付け当欄では、「やはり、後発薬品関連株だ!?前週に大きく下げた日本調剤(3341)が75日移動平均線、13週線を下値サポートラインとするならば、拾いたい。調剤薬局首位のアインファマ(9627)も25日線沿いの上昇基調となっている。2月までは3カ月間200日移動平均線に下支えされ保ち合いを上放れた銘柄だ。25日線沿いの上昇には抵抗があるが、前4月期推定2ケタ増収2割経常利益で予想PERは15倍台で、今期も2ケタ増益見通しにある。ウォッチングを開始しよう」と記した。今朝の日経新聞朝刊がトップで報じたのは「仏製薬最大手が日本の後発医薬品市場に参入する。国内後発薬最大手の日医工(4541)と資本・業務提携をして後発薬の共同開発や販売を行う」と報じたことから、日医工に業容拡大を期待した買いが広がり、後発薬関連株が堅調展開となった。競争激化を嫌うよりも、後発薬の知名度アップに期待したい。■日本の少子高齢化が急速に進むなか、政府は拡大が続く医療費の低減を図るためジェネリック薬の普及促進を図っている。今年4月から制度を変更、従来よりもジェネリック薬の使用が基準を満たした調剤薬局はインセンティブをより多く得られることに改めた。加えて、2010年前後に複数の大型新薬の特許が切れる問題も追い風となる。ジェネリック薬関連企業や調剤薬局関連企業の業容拡大に期待したい。●当欄筆頭注目株は日本調剤、調剤薬局大手で、今秋には後発薬の生産が本格化し、収益大幅拡大が期待され、評価は一段と高まるとみる。●あと、上記のアインファマ。●そして、後発薬の原薬を受託製造するシミック(2309)にも期待したい。昨年11月の上場来安値を基点に上昇に転じつつある。4月に24カ月線をプラスかい離した後は、調整が続いているが、13週線タッチ前後から拾っていくべきか。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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