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2007/10/16

◆16日の世界株式市場は、米サブプライム住宅ローン問題による信用収縮懸念の再燃を背景に、玉突き状態で下げていった。アジア市場の星取表は、3勝(中国・台湾・インドネシア)8敗3休場だった。ただ、過去最高が続くインド(センセックス30種)の下落率は0.04%に止まり、タイ、マレーシア、スリランカも小幅に止まる一方、香港ハンセン指数と日本のTOPIXは2%近い大幅下落とまちまち。■東京1部市場では、時間を経るごとに値下がり銘柄数が増えていき1520銘柄、87.6%が下げた。日経平均株価は220円(1.27%)下げて1万7137円となり、11日に回復した200日移動平均線を4日ぶりに割り込んだ(週足ベースだと、先週プラスかい離を回復した26週線を下回り、長期トレンドを見る52週線は5円だけ上回った)。

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◆続く欧州、米国市場が続落し、米国で円高ドル安となったこともあって、17日の東京市場も軟調展開が予想される。16日発表の9月の米鉱工業生産指数の伸び率が小幅に止まり、10月の米住宅市場指数が予想を下回る過去最低の18に低下し、住宅建設業者が現況を軟調とみなす50を大きく下回った。さらに、NY原油先物はトルコ・イラク情勢悪化懸念を背景に6日続伸、一時1バレル88.20ドルまで上昇し87.61ドル台で終了。最高値を更新し、いよいよ100ドル台が見えてきたことも売り材料視された。■米企業7〜9月期決算を受けた業績懸念もありNYダウは一時100ドル超下落したが、引け後に発表されたIBM及び半導体メーカー世界最大手のインテルの業績は好調だった。インテルは事前のアナリスト予想を上回って着地した。これらが、どうミックスされて、(世界市場はともかく)心理が弱気に傾いた日本市場がどう判断していくかは微妙。

◆「強いものはより強く、大きいものはなお大きく」が短期的な市場心理の世界。商船三井(9104)、乾汽船(9113)などの海運株及び関連セクターは一世一代の大相場を演じており、任天堂(7974)は何度か目の大相場に時価総額をどんどん膨らまし、ミツミ(6767)をはじめとした関連銘柄もまたこれを追う。また、発表される決算や業績予想の衝撃度により株価は正反対の方向に走る。チャート悪化の銘柄を敬遠しつつ、引き続き、原子力発電関連、太陽電池関連など地球環境対策関連主流株の押し目を拾いたい。●アジアを始め世界の建設機械需要拡大を背景にコマツ(6301)は生産能力を拡大、この流れの中でいすゞ系の自動車部品(7233)の建設機械用エンジンも急拡大が続く。が、株価は今月に入り630円水準に張り付き動きはない。今3月期業績は2ケタ増収、増益で予想1株益66.4円に対しPERは9倍台と割安感が強い。しかも、会社予想は増額が期待される。動きの乏しいここから強気で仕掛けていきたい。●池上通信(6771)は222円まで買われてきた、下値波乱もおきやすい水準だが、2ケタ台思惑材料株のシルバー精工(6453)とともに、これまで紹介してきた中で、思惑が入りやすい銘柄として、全般地合い軟調時の相場に対応するのも一法。●あるいは、200日移動平均線攻防中の日立造(7004)、前週末信用売り残株数が増加し信用倍率は1.83倍と好転。200円台乗せから思惑人気化?目先注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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