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2009/04/06

◆日経平均株価は前日比108円高の8857円と4連騰した。「3月安値から5週目に入った今週は、留意が必要」とみる。が、10時半過ぎには8992円まで買われ9000円に肉薄、1月8日以来の高値水準に買われる場面があった。米雇用減も市場予想の範囲内だったことやドル、ユーロ高円安の動きが進んだことから買いが先行した。後半は利益確定売りにTOPIXが4日ぶりに下げに転じたなか、日経指数先物が牽引し100円超の上げとなった。3日、発表された3月米雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比66万3000人減となったが、市場予想の線であったことで底入れ期待感が浮上した。NYダウが4日続伸し、2月9日以来約2カ月ぶりに8000ドル台を回復して終ったことから、東京市場でも、輸出株など景気敏感株を中心に買いが先行。後半、利益確定売りが広がるなか続伸した。

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◆米国では、午後に、バーナンキFRB議長がクレジット市場は回復すると語ったと伝わり上げ幅を拡大する展開に転じた。NY外為市場では円が対ドルや対ユーロで下落し、6日の東京市場で円は1ドル=100円台後半に、円対ユーロは一時137円台に入るなど、円安が進行した。ソニー(6758)、TDK(6762)やファナック(6954)などの電機、機械、トヨタ(7203)やマツダ(7261)など自動車の一角といった輸出関連株に投資資金が流入した。

◆新神戸電(6934)は4日付けの日本経済新聞朝刊が、「産業機器向けのリチウムイオン電池を2015年までに生産能力を現行の15倍まで大幅に引き上げる」と報じたことから、市場拡大への先行、先行きの業績拡大を期待した買いが膨らみ100円高の669円ストップ高に買われ、なお、ストップ高買い気配で買い注文を残して終った。太陽電池はさまざまな分野で実に多くの関連企業が存在しているのに対しリチウムイオン電池など自動車用電池関連事業を手掛けて入る企業はそれほど多くはない。

◆環境関連株は多くが昨年7月の洞爺湖サミット前に天井をうち、今もリハビリ中といった感じの相場が続く。なかで、1日号で紹介のGSユアサ(6674)は、活況裏に1月19日の549円水準まで戻してきた。昨年7月の洞爺湖「環境」サミット直前に付けた630円を天井に、この500円台央が大きな上値の関門となってきた。現在のチャートからは、「噴き値は売りたい」。が、若干の株数は手元におきたい銘柄といえる。既に、記したように同社株は信用売り長の環境対応車関連の思惑材料株。三菱自(7211)向けとホンダ(7267)向けに環境対応車向け電池を手掛ける。目先は三角保ち合いを上に放れるかが注目点。  

◆当欄の注目セクターのひとつ、農業関連株では、クボタ(6326)は200日移動平均線でもある600円固めに入る前に急反落場面があれば拾いたい。日本農薬(4997)がこの日いったん756円まで買われ1月8日の年初来高値736円を一気に更新し、200日線を突破した。昨年10月安値から25日線沿いの上昇基調にあり、引き続き25日線にからむ押し目は拾っていきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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