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2007/03/16

◆筆者は知らなかった。この日早朝の東京大手町でようやく「初雪」が観測されたという。が、そんな日も日経平均は下落。週足長大陰線で終った。後場には60円近い上げに転じる場面があったものの、その後、再び下げに転じたのだ。15日の米国で株式は落ち着きを取り戻し、円安に振れた。が、朝寄り付き前の東京市場で、外国証券注文状況は5日連続で売り越しとなった。そして、新日鉄が軟調展開となり、銀行株がそろって昨年来安値を更新していったことなどから、売り優勢の展開に。上値の重さが投資家の腰を重くさせているのだ。「16日の米市場で、(先物、オプションなどの清算日が3つ重なる)トリプル・ウォッチング・デー」を過ぎ、週明けから落ち着きを取り戻すことができれば、東京市場などの悲観人気は和らぐ」との期待感があるが、楽観的過ぎる!?

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◆ただ、14日号で記したように、<今回の調整が昨年11月の場面ではなく、昨年4月高値から6月安値にかけての深い調整を迎えたと見るべきだった場合、日経平均は1万4640円となる>が、さて・・。

◆大手銀行株がそろって昨年来安値を更新する軟調展開が続いている。筆者にとって、失望感が深いのは、<超長期線の24カ月移動平均線を割り込み、その後下げ幅を拡大している>ということ。例えば、三菱UFJFG(8306)。昨年5月下旬に200日線を割り込んだ後は、200日線が上値ネックラインとなり上値を抑えてきた。200日線を鮮明に上回ることができないまま、上値が切り下がってきたのだ。<多くの主力銘柄はここまで、下げてくる株価を24カ月線が下支えし、ついには再び上昇基調に転じる展開となってきた>。だから、大手銀株も10月相場を下支えしたように、上昇に転じると考えてきたのだ、が・・。

◆不動産株、含み株は22日に予定されている「公示地価」発表前後の動きがカギとなる。いったん、好材料出尽くし感が広がる可能性が高い。例えば、三井不Z(8801)は、日経平均のバブル後最安値7603円を付けた03年4月にバブル後最安値の581円を付けて底打ち、今年2月下旬には3650円まで上げ、上昇率は6.28倍となった(一方、日経平均は同じく2月下旬まで2.41倍化した)。

◆しかし、「平家ハ、アカルイ」。「アカルサハ、ホロビノ姿デアロウカ。人モ家モ、暗イウチハマダ滅亡セヌ」(太宰治「右大臣実朝」)、との見方にたてば、三菱UFJFG、三井住友FG(8316)、みずほFG(8411)は03年4月を基点とした中期上昇第2波動を終えた後の修正波動にあると考えることができる。そして、ここから本格的に買い場探しが始まると考えることもできる。

◆引き続き、全般相場に無縁で入られるロイヤルホテル(9713・大2)など材料株で幕間をつないでいくべきか。●主力大型株のなかで遅れてやってきた三菱重(7011)が力強い牽引役になれるか?●ゆっくりではあるが長期上昇基調にある日東紡(3110)やM&A時代入りした百貨店業界のなか信用需給ひっ迫の準大手老舗の丸栄(8245)の乱高下につくか?それとも、頭を冷やすため<休むも相場>とするか・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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