2015/04/08
◆日経平均株価は前日比149円27銭(0.8％)高の１万9789円81銭と３日続伸し３月23日の年初来高値を更新した。７日のＮＹダウは３日ぶりに小反落したが、円が対ドルで続落スタートとなり引き続き国内景気と企業業績の改善を期待した買いが勝った。後場には、日銀の金融政策決定会合で金融政策の現状維持が伝わった後には上げ幅が１万9845円53銭と200円を超えて上げる場面があった。基本的な流れは変わらず、追加金融緩和への期待感に加え、企業が株主配分などに厚みを増えていることも買いを後押ししているようだ。 ただ、前日から早朝にかけ発表された各種国内景気・企業関連情報や米国発等の海外情報をチェックすることでスタートさせる日常のデスクワークなのだが、情報が株価に反映するバランスや度合というか色模様がもっとも、面白いというか唖然とする場面も多い！想定外の方向に行ってしまうこともある。それでがっかりしていると、数日して急速に反転し、予想通りの方向に行ってくれることも多い。だからこそ３年後には株式相場のなかで50年目を迎える今でも面白いし愉快であるが、がっかりしたり、失望したり、悔しい思いもする・・。■業種別株価指数では29業種が上昇し、保険1.37％安、紙パルプ0.83％、ゴム製品0.41％、輸送用機器0.10％安と４業種が下げるにとどまった。値上がり率１位には鉱業が2.25％高と大幅４連騰で入った。ＮＹ原油先物が1.72ドル高の１バレル＝53.98ドルと大幅続伸し昨年12月30日以来の高値となったことが引き続き買いを集めた。２位電気・ガス2.07％と２％台の続伸となり、３位には小売が1.71％高で５連騰、４位に石油・石炭を挟み、５位医薬品1.47％高の後に６位サービス、７位食料品、８位空運、９位建設と国内景気改善期待を背景とした内需関連が続き、10位には市場活況を背景に証券・商品が1.05％高の続伸で続いた。
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◆シスメックス（６８６９）が大幅続伸した。朝方に330円高の7250円を付け２日ぶりに昨年来高値を更新した後も、高値水準でもみ合う展開が続いた。４度に及ぶ１株を２株とする株式分割を超えて2006年９月以来の高値となり、株式分割考慮後では最高値となり圧倒的な高所に到達した。２月に発表した前15年３月期連結経常利益予想は前期比20.5％増の407億円と従来予想を据え置いた。しかし、決算発表後に増額修正余地大との見方が広がり上値を追う格好となってきたもの。大和証券では今週の投資情報で、「円安効果を除いても２ケタ増収増益の好決算。今後も好調な業績動向が続こう」と指摘した。前３月期連結営業利益予想は従来の413億円から前期比32%増の433億円に増額修正（経常利益は32％増の446億円）しており、これに着目した買いが続いている模様。 大和では検体検査機器設置台数増に伴う試薬販売が好調に推移したうえ、円安メリット等が貢献したとし、会社予想は保守的だとし、足元の業績好調を背景に業績予想を増額修正した。同社は決算発表時に、「国内外での検体検査機器の今後の需要増加に伴う生産量拡大に備えるため、新たに機器生産工場アイ スケアを設立し生産を開始した。国内関係会社の工場拡張も完了し、既存の加古川工場と併せ４工場での生産体制への移行を本格化。検体検査機器の生産能力を段階的に、拡張前と比較し約３倍に増強していく」と併せて発表した。今期業績順調となれば、権利落ち修正前最高値は05年９月に付けた8500円（修正後では1962円）を超えることも期待できる！？●当欄期待の星野リート（３２８７）も前日の6.5万円高に続き１万円高の14.92万円と３連騰。一時15.2万円を付け３月末の従来の高値を一気に更新。2020東京オリンピック大会に向けたさらなる事業展開に期待したい。