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2005/10/11

◆最後の残っていた電機機器、精密機器もプラスに転じ、TOPIX業種別指数は33業種全てプラスとなった。平均株価は後場一段高に進み、今年最大の上げ幅となった。朝方から銀行株は大手、地銀問わず上昇率で上位にあったが、結局、この日の上昇率は5.7%と大幅、全業種中のトップとなった。保険が4.9%高で、鉄鋼が4.4%、海運4.1%と続き、鉱業3.5%、石油3.2%と石油・資源関連株も急伸した。これって、9月相場をリードしたセクターがそのまま並んだ、内需株主導の展開だ。朝方の外国証券売買状況は先週末を大きく上回る1300万株強の買い越しとなり、市場に安心感が広がった。米国株安を他所に平均株価はプラス発進となった。本欄の言う、「3〜5週間の調整が欲しい」の実現は難しい?というのは、ある株式Web向けに売り推奨銘柄を探したが、筆者が自信を持って「売り」推奨したい銘柄を探せなかったのだ。つまり、目先投資は別として、ここから中期投資で新規に売り推奨する自信がなかったのだ。個別銘柄のチャートをみると、上に行きたがっている気がしてくるのだ。

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◆きょうの急騰のきっかけは、午後2時に発表された8月の機械受注統計の急改善だ。事前の市場予測平均の前月比2.5%増を大きく上回る8.2%となったことから上げ足を一気に速めた。ネット利用の目先投資家にはまさに入れ食い状況となった。みずほFG(8411)は3日に75万円台の上場来高値を付けた後、自社株売却の発表が嫌気され6日には66万円まで急落したが、きょうは72万円台へ浮上。25日移動平均線に下支えされ、下げ幅の3分の2超を回復した。もちろん、機械株も反発した。

◆自動車関連株も上げた。マツダ(7261)は4日の年初来高値を更新し一段上に挑戦する格好となっている。8月相場では他の銘柄の上昇ピッチの速さを横目にうんざりする状況にあったが、9月8日以降の動きは様変わり。中期強気を継続する。■さて、米最大の部品メーカー・デルファイの破産法申請で、GMが新車計画に打撃と伝えられるほか、日本勢でも、日本車メーカーの生産に支障をきたすのではないかとか、カルソカンセイ(7248)や曙ブレーキ(7238)などが損失をこうむるのではないかと報じられている。が、アナリストは、「デルファイの破綻は、短期的に一部会社にネガティブだが、中期的には既にGMと取引があり、グローバルな供給力と高い技術力を併せ持つ日系サプライヤーには追い風となる」と指摘する。デンソー(6902)以下、先週の本欄紹介銘柄や先に紹介した大同メタル(7245)など強気を継続。◎また、年初来何度もじらされ恨みがつのるピストンリング大手TPR(6463)だが、先週、8月の戻り高値を更新した。52週線に支えられての復活である。1月の年初来高値突破から一気の出遅れ修正高が期待される。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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