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2012/09/14

◆13日のNYダウは206ドル高の1万3539ドルと大幅高で3連騰した。2008年秋のリーマンショック時安値6469ドルからは倍化超となり、07年12月26日以来の高値を付けた。そして、過去最高値(終値ベース)である07年10月9日の1万4164.53ドルへの挑戦が本格スタートした(ただし、機関投資家の投資指標であるS&P500種指数は13日終値1459.99ポイントであり、07年10月の過去最高値1576ドルに110ポイント強残す)。

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◆米FRBは13日に開催したFOMCで量的規制緩和第3弾(QE3)の実施を発表した。FOMCは、労働市場見通しが大幅に改善するまでMBS(政府支援機関の住宅ローン担保証券)を毎月400億ドル購入することや必要であれば他の政策手段を導入すること、そして、異例の低金利を15年半ばまで継続することなど、「満点」回答を投資家に披露した。13日の米国株は大幅続伸し、NYダウはリーマン・ショック後の高値を更新、07年12月28日以来の高値を付けた!◆東京市場では、鉱業、非鉄金属、鉄鋼、卸売、海運など素材・資源エネルギー関連や金融・不動産関連が値上がり上位となり、輸出関連が続いた。そして、当欄が主戦としてきた小売、医薬品、サービスが下げ、食料品などが値上がり率下位にとどまるなど内需関連株苦戦の動きとなった。東京株式市場がどこまで世界のマーケットの動きについていくことが出来るのかは分からない。後を追うことは可能であろうが、おすそ分け程度の後追いにとどまるか、懸命に後を追いかけ続けることが出来るのかは不明。

◆さて、FRBは「投資家」に満点の回答をしたのではない。自分たちが行なっている景気押し上げ策の達成に向けひたすら政策面で後押ししているだけだ。FRBはこれまで行なってきた超金融緩和政策を今回さらに拡大した。既に、FRBのバランスシートは、リーマン・ブラザーズが破たんする以前と比較し3倍以上に膨れ上がっている(8月初めで2.89億ドル)との指摘もある。また、米大統領選で、共和党陣営は先の党大会でバーナンキFRB議長にNOのカードを示した。バーナンキ議長の任期は14年1月末だから、11月の大統領選挙で民主党オバマ大統領再選ならず・・なんてことになれば、「超」金融緩和には?マークが付いてしまうことになりかない。もっとも、君子豹変するという諺もある。選挙に不利となれば、共和党候補が方針を変更することもある?ただ、市場参加者は、バーナンキ議長の超緩和策が当たり前となっており、注射針を引き抜かれただけで気を失いかねない!日本株はどこまで走り続けることが出来る?

◆12日号で記したセブン&アイ(3382)が一時大幅続落した。ただ、終値では52週線を回復。14日付け日経新聞朝刊の「上期営業益3期ぶり減益」報道が嫌気されたのだ。ただ、先に帰したように、「創業家への遠慮は不要となり、スーパー事業からコンビニ事業拡大戦略に転換し、今後の舵取りをしていく」ためであり、先行き期待の方が大だ。ただ、52週線を割り込み続ける場合は上値が重くなるばかり。その時は手持ち玉を減らしたい。●食べ放題焼肉店好調の物語コーポ(3097)は8月月次売上高が2ケタ増とすこぶる好調。チャートは、10年秋以降の上値ネックライン1500円台央クリアすれば、上値の壁はなくなる!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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