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2011/12/27

◆妻が何気なく差し出した白いかまぼこだが、「長州・仙崎かまぼこ」との包装を見て筆者は反応。山口県生まれの詩人金子みすゞとその故郷長門市仙崎のことが浮かんだ。山口県の詩人といえばみすゞより中原中也をまず思い出す。が、東日本大震災後は金子みすゞが話題となった。5月に山口県内で放送された「こだまでしょうか〜今、金子みすゞの心を聴きたい〜」がラジオ部門である賞を受けたことから、金子みすゞが見直され、仙崎を訪れる人が急増したという。仙崎は江戸時代の鯨取りの拠点だったが、みすゞが生まれた1903年頃にはほとんど終っていた。代表作ともいえる「大漁」で「・・・濱は祭りの やうだけど 海のなかでは 何萬の 鰯のとむらひ するだろう」と詠った、鰯(いわし)は今も獲れている?かまぼこの原材料名には魚肉(えそ)とあったが。

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◆筆者の場合、大学の映画研究部時代に部員数人が(当時NHKの演出家で今年亡くなった和田勉さんとともに)接していたTBSの演出家で「七人の刑事」シリーズや単発ドラマで魅せた今野勉さんが、文庫本「金子みすゞふたたび」を今年8月に出版したことから、みすゞさんがようやく鮮明化したもの。今野勉さんはかつてNHKで金子みすゞを取り上げ、みすずの生涯のドラマと童謡のイメージ映像を交錯させた(1995年放送のこの番組で今野勉さんは芸術選奨文部大臣賞を受けた)。文庫本では、05年に再び、長門市仙崎を訪れて26才で自死した詩人と詩をさらに掘り下げていった。中也より4つ年上のみすゞは童謡詩人と呼ばれる。が、リフレインで感情を盛り上げていき、反句的な最終節で決めあるいはストンと落とし処に落す様はいかにも面白く、かつドキッとさせられる。なお、みすゞは父とともに無縁墓に葬られており、そのすぐ後ろには「金子家累代之墓」と刻まれた別の墓が絶っていると、今野勉さんは記している。

◆さて、欧米がクリスマス休日とあって、東京市場は超閑散!出来高は8億株強と半日取引を除き03年11月以来の低水準。売買代金は4605億円と03年4月以来の低水準であり、11日連続1兆円割れ・・とトホホノホ!のレベル・・。●マクドナルド(2702)は高値寄り付きで安値引けとなった。出来高76.3万株は半年前6月28日以来の高水準だ。昨年12月も出来高を膨らましつつ下げが急となった。前号で記したように、26週線・2058円〜52週線・2048円水準で下げ止まれば問題はない。願わくば12月の初め値2089円をできるだけ上回った水準での年越しが欲しいものだ・・。●コスモス薬品(3349)が3日ぶりに反発。26週線に接近したところから切り返したとなれば、既存店増収もあって、今12年5月期連結業績の増額期待が株価を後押ししてくれるとみてよい。出来高の薄さは知名度の低さ故。皆が知らないうちが当欄ではお楽しみの時間。●調剤薬局首位のアインファマ(9627)は前週の急騰に対する反動安となったが、13週線、26週沿いの上昇基調にあり、今期予想PER12倍台には依然割安感が強い。外国人持株比率が上期を追うごとに昇、11年4月期末時点では27%(10年4月末は22.4%)まで高まってきた。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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