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2015/08/04

◆日経平均株価は前日比27円75銭安の2万520円36銭と小幅に続落した。米国製造業統計の低調とあって、米国市場でアップル株が2月高値から10%下落となり、NYダウは3日続落。これを受け、東京外為市場では朝方から円高推移となり、平均株価は寄り付き直後にこの日の安値を付けた。その後、9時台後半にプラス圏入りしたもののすぐにマイナス圏入り、引けにかけ下げ幅を縮小する格好で終了した。 前日のロンドン北海ブレンドが1月以来の1バレル50ドル割れとなり、NY金先物、LME銅、ニッケル先物が下落。午後に4-6月期減益決算を発表した三菱商事(8058)が急落し、卸売は1.95%安で水産業に次ぐ業種別値下がり率2位となり、非鉄金属は4位、鉱業は5位と続いた。また、円上昇とあって輸出関連では電気機器が1.63%安で3位となり、機械6位、ガラス土石8位と冴えなかった。一方、電気・ガスは2.71%高で値上がり率1位となり、空運、陸運など原油安メリット関連、医薬品や小売など内需関連が堅調に推移して指数を下支えした。なお、TOPIXは0.23ポイント高の1659.83と小幅ながら5日続伸し、JSN400指数も0.16ポイント高の1万4971.05とわずかに3日続伸となった。懸念されるのは「商品市況の下落ピッチの加速」!

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◆トリドール(3397)が大幅高で3日続伸。1967円と1月年初来高値を更新し、11年9月株式分割落ち後高値を更新、権利落ち修正後では最高値となった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が3日付けで投資判断「買い」を継続し、目標株価を2000円から2200円に引き上げたことが材料視された。当欄でも記してきた月次売上高が読める銘柄のひとつであり、7月末発表の4-6月期決算で営業利益が前年同期比36.8%増の15.65億円と会社計画を上回った。今3月通期営業利益は前期比25.9%増の52.55億円を見込んでいるものの、同証券は70億円と大幅増額修正を見込んだ。海外市場での成長性も評価したという。当欄でもかつて注目した銘柄であり、改めて、独歩高相場が期待できそうだ。●カルビー(2229)は売り気配で始まり、330円安の5280円と大幅反落した。3日取引終了後に発表した2016年3月期第1四半期(4〜6月)連結決算で、売上高が前年同期比14.5%増の598.31億円と2ケタ伸長も、営業利益が同3.9%増の60.98億円、最終利益は3.1%増の34.82億円と伸びが鈍かったうえ、前日に5620円と4月に付けた13年秋の株式分割落ち後高値5700円(株式分割考慮後では最高値)に迫っていたこともあり、当面の利益を確定する売りが広がったようだ。市場では、「2割近い強気の通期営業増益見通し達成に不透明感が強まるスタートになった」との指摘があった。しかし、当欄では、しばらく様子見をし、落ち着いた後「買い」としたい。●東洋水産(2875)は小安くスタートもその後は次第高の展開となり3日連続最高値を更新。5000円相場時代入りが目前となった。去る7月31日発表の2015年4-6月期(1Q)経常利益は前期比25.8%増の65.42億円で着地。5年平均の53.5%は下回ったものの、4-9月期(上期)計画130億円に対する進捗率は50.3%に達した。8.9%増の209億円とした通期計画を据え置いたが、1Q売上営業利益率は前年同期の5.5%→6.7%に改善しており、前期の落ち込みから回復が鮮明となっていることに注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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