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2007/10/17

◆9月16日の世界株式市場は、米サブプライム住宅ローン問題による信用収縮懸念の再燃を背景に、玉突き状態で下げていった。続く、17日もインド株が、証券当局は海外投資家に対するデリバティブ(金融派生商品)への投資規制を勧告したとし、代表的な株価指数で、連日過去最高を更新しているムンバイ・センセックス30指数が一時9%超の暴落する場面もあるなど、主要アジア市場は香港を除き下げた。米国はNY株安に対しインテルの好決算やヤフーの市場予想を上回る決算を受けハイテク株の多いナスダック指数は上昇するなどまちまちの動きだった欧州市場の流れがつづいた。

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◆東京市場は、再び、海外投資家の売りが広がり、11日に200日移動平均線へのプラスかい離を回復した日経平均株価は16日に4日ぶりに200日線を割り込み、17日には75日線をも小幅割り込む、連日のほぼ全面安商状となった。9月11日の1万5610円を8月17日安値に対する二番底とした上昇基調が、200日線に3日間止まっただけで終ってしまったのか、それとも、200日線に敬意を表していったん調整に入っただけなのか。当欄は、後者を選択する。ポイントは世界各国市場動向にあるが、日経平均の動き自体でチャックすべきは、やはり、長期線の動向。つまり、月足ベースの動き。特に、24カ月線との位置関係に引き続き重大な関心を持ちたい。8月、9月に一時24カ月線を割り込んだ後、月末ではプラスかい離して終り、上値をトライする動きを生んだ。もともと秋相場は、投資ファンドの決算期という事情も重なり、例年荒れる場面が多い。企業の中間期決算の発表が本格化するなか、10月末に200日線に対するプラスかい離を回復していれば、年末にかけての相場は太鼓判となる。

◆繰り返すようだが、日製鋼(5631)、トウアバルブ(6466・東2)、帝国電機(6333)を三羽烏とし、思惑株代表でもある木村化工機(6378)を含めた原子力発電関連セクター。薄膜太陽電池に期待感が膨らむアルバック(6728)が牽引し、太陽電池ウエハー製造装置の石井表記(6336)、太陽電池の基板となる単結晶シリコンインゴット引き上げ装置受注が舞い込むフェローテック(6890・ジャス)、SES(6290・ジャス)、岩崎電(6924)に広がる太陽電池関連株・・の押し目を引き続き拾っていくべきであろう。

◆新日鉄(5401)、三菱重(7011)、東芝(6502)など大型株の当欄注目株は好材料にもすっかり反応する力をなくしたような冴えない展開が続いている。海外勢見送りに需給が悪化、上値の重い展開となっている。それでも、依然24カ月線を割り込んではいない。ウォッチングを続けたい。●先に注目していた富士通ゼネ(6755)は2日の年初来高値更新後、全般安につれ下げに転じたが、信用倍率0.59倍と売り長であり特定筋継続買いか。●次の思惑材料株とした池上通信(6771)か、放送機器の大手で、放送局向け中継カメラでは世界上位。東芝に第三者割当増資を実施し、昨年6、7月の暴落後続いてきたもみ合い相場脱出の好機を迎えたと見てよい。チャート好転が良い風を招く!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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