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2015/10/26

◆日経平均株価は前週末比121円82銭高の1万8947円12銭と続伸した。後押ししたのは、中国人民銀行(中央銀行)が23日、政策金利と預金準備率の引き下げを発表したことが好感された。景気減速に歯止めを掛ける取組みを強化するとしており、米国株はインフレ見通し後退から続伸し、独・英など欧州株は3日続伸した。前週末の海外商品先物市場ではNY原油先物やNY金先物やバルチック海運指数などが下落した。海外の流れを受け、円は対ドルで1ドル121円台と続落発進したことから、東京市場でも朝方から買いが先行。9時9分にはこの日の高値1万9088円76銭を付けた。ただ、その後は上値が重く、後場寄り直後に1万9078円と戻した後は次第に上げ幅を縮め、1万9000円台割れ。14時台前半にも何度か1万9000円台に迫ったものの届かなかった。

 この日、日本郵政はグループの新規株式公開(IPO)価格の上場3社売出価格の仮条件上限が決定したと発表。持ち株会社の日本郵政株は1株当たり1400円だった。個人を中心とした投資家の強い需要から仮条件1100円−1400円の上限価格で決定した。なお、ゆうちょ銀、かんぽ生命売出価格は先週に上限で決定済みで、上場計画を計画した当初想定価格を上回ったという。東洋経済では、「政府は当初想定を上回る約1兆4400億円の資金を調達する見通しとなった。平均株価が約2カ月ぶりに1万9000円を回復、1987年のNTT以来の大型民営化案件が動き出す」とネットで配信した。

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◆新日鉄住金(5401)が続伸した。安寄りのその後は急速に切り返す展開となった。21日付け日経報道で「通期経常利益は前期比約3割減の3000億円強になる見通し」とあった。従来予想の3700億円からの大幅減額だ。中国を中心とした海外鋼材需給緩和から収益が悪化する。コンセンサスの3500億円水準も大きく下振れる格好となった。しかし、神戸製鋼(5406)の想定以上の下方修正もあり、業績悪化は先に織り込む格好で進んでいた模様との指摘もあえい、株価アク抜け感が強まったとの声も聞かれた。明日の動きを見たい。神戸鋼は160円を見て3円高の159円引け。

 なお、東急(9005)は一時980円と年初来高値を連日で更新。前週末に付けた2007年3月以来の高値水準たどっているものの4ケタ乗せはこの日も適わず。同月高値1006円や同2月に記録した1023円(1993年4月以来の高値)を前に一歩前進した。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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