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2006/12/05

◆「満月に買い目なし」(満つれば欠ける)とは言うが、勝負は朝の7分程で決した感がある。直近、最注目株とした楽天(4755・ジャス)の話である。4日、米国株は反騰した。これを受け、日経平均は寄りつき14分後に97円高の1万6400円に買い進まれた。しかし、その後は、11月27日の直近安値1万5615円から駆け上がってきたとあって、もみあう展開となり、13時15分過ぎからは軟化しやがて下げに転じた。この日、400円高の5万4500円で寄り付いた楽天は、後場まで持たなかった。本欄で何度も紹介した、テクニカル面のポイントである5万5000円と上抜き、9時7分に5万6400円まで買われた。この間の出来高は6.6万株強。そして、大引けに向かって次第安に転じ、200円安の5万3900円安値引けとなった。終日出来高は34.6万株で、6.6万株が宙に浮いた。5万5000円は突破したものの、再トライを待たねばならない。本欄は、目下、楽天のファンダメンタルズ(業績など基本的条件)は「まあまあ(良し)」といった程度の評価であり、もっぱらテクニカル面のみに注目して、直近の売り買いを論じているもの。月足は、6カ月線を今月上抜いた。週足はきょう瞬間的に26週線を瞬間的に上抜き、11月最終週には6週線が13週線を上抜く「短期」のゴールデンクロスを示現、「短期」強気相場を示唆した。そして、日足ベースでは、7万円割れ水準に200日線があるものの、月内には25日線が75日線を上抜くゴールデンクロスが示現し、先高を示唆した。事を急がず、押し目買いで臨むべきか。

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◆新日鉄(5401)は4日連続で年初来高値をつけた後、上げ幅を縮小して終り、系列では、新和海運(9110)が年初来高値430円に買われたが、これも引けでは上げ幅が縮小した。しかし、前日紹介の太平工(1819)が好業績・割安感が著しいと同様に新和海も割安感が強い。ここまで押せ押せできただけに新日鉄群団もいったん、調整局面入りか。■厳しいのは、銀行株だ。みずほFG(8411)が21日に、三菱UFJ(8306)は11月27日にそれぞれ年初来安値に叩かれた。なかで、三井住友銀(8316)は若干違った動きをしており、年初来安値は6月中旬で、その後も200日線をはさんだ往来相場を形成している。年内の利上げの確率が低くなったことが足をひっぱる。

◆米投資ファンドのスティール・パートナーが企業に対する敵対的行動を強めるなか、サッポロ(2501)に続き、グリコ(2206)、中北製(6496・大2)が人気化した。ただ、いつ収束するか不明であり、慎重さと大胆が買い方に要求される・・。

◆JUKI(6440)が700円台の直近戻り高値で頑強だ。先に増額修正したが、ベトナム向けなどアジアの好調がけん引し、来3月期も続伸基調にある。出遅れ・割安株として、もう一段上の相場に期待したい。●トヨタ、新日鉄など大量保有株の株式含みで注目している強気銘柄は岡谷鋼機(7485・名)、1500円台からなべ底チャートとなりつつあり、下値不安も乏しく改めてここから中期強気で攻めたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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