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2014/03/10

◆10日、3月第2週初めの東京株式市場で日経平均株価は前週末比153円93銭安の1万5120円14銭と5日ぶりに反落した。前週末の米NYダウは雇用統計は堅調だったものの利益確定売りに上げ幅を縮小して着地したが、S&P500指数は連日で過去最高を更新した。ただ、中国の7.5%成長予想に対し、8日発表の貿易統計で輸出が大幅に減少したことから先行き不透明感が強まり、上海総合指数はわずかながら1月20日以来の2000ポイント台割れ(アジア主要市場ではインドがかすかに5日続伸したのみ)となった。円が下げ渋る展開となったうえ、前週末にかけての4連騰で622円上げていたこともあり利益確定売りが広がった。■TOPIXも9.36ポイント安の1227.61と5日ぶりに反落した。業種別株価指数は全33業種中29業種が下げた。値下がり率上位5業種は、1位が不動産で2.07%の5日ぶり急反落、前週は4連騰しいずれも値上がり率5位内と強展開だったことから利益確定売りが脹らんだもの。2位は石油・石炭1.44%、3位倉庫・運輸1.37%、4位非鉄金属1.36%、5位鉄鋼は1.29%安・・、いずれも5日ぶりの反落だ。一方、値上がり4業種は、1位が建設で0.48%の4日続伸、2位空運は0.39%の3日続伸、3位精密機器は0.32%の5日続伸、4位海運は0.28%の4日続伸。そして、値下がり率下位順で1位は0.03%安にとどまったその他サービスで5日ぶりの小反落・・。1部市場出来高は前週末比1億9691万株減の18億7729万株と2日連続で減少。2月26日の今年最低を割り込み、昨年10月21日の17億5093万株以来の低水準に沈んだ。売買代金もまた2246億円減の1兆7522億円と昨年11月11日1兆7175億円)以来4ヵ月ぶり低水準となった。時価総額は434兆7849億円と5日ぶり減少に転じた。■日経平均は、2月5日に1万3995円とわずかに1万4000円台を割り込んだ後、長期相場を示唆する200日移動平均線攻防が続き、18日から200日線が下値サポートラインとなり、前週後半から中期線・75日線クリアに挑み始めたところだ。75日線超えとなれば、上値を試す動きが始まる。

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◆ただ、世界の金融市場は引き続き、今や皇帝?ロシア・プーチン大統領の動きを見守る格好。欧州市場はロシアと経済で以前とは比べようもなく結び付いており、ウクライナ問題にも腰が引けた格好。アメリカは距離・経済面でロシア、ウクライナとの関係は欧州と比べ薄い。かつて、アメリカの「庭」でおきたキューバ事件とは違って・・。ちなみに、「地政学的リスクの悪影響は一過性」とは、今週号の三菱UFJモルガン・スタンレー証券・藤戸則弘投資情報部長リポートのタイトルだ。■1962年の「キューバ危機」は筆者が高校の修学旅行で初めて東京に来た時の事だ。「ウィキぺディア」でチェックすると、「キューバを舞台に、1962年10月14日〜28日の14日間に亘って米ソの冷戦の緊張が、核戦争寸前まで達した危機的な状況のこと」。そして、「(ケネディ米大統領は)22日午後に全米テレビ演説で国民にキューバにミサイルが持ち込まれた事実を発表し、ソ連を批判した」とある。筆者が銀座通りでケネディ大統領の演説に関するニュースを見たのはこの演説についてのことだった。ただ、「(今起きている)世界のニュースを電光ニュース」を見たことは、当時の四国の山村少年には驚き以外の何物でもなかった。そして、もう、二度と東京に来ることはないと思いつつ愛媛へと帰っていった。

◆さて、「建築費の高騰」で当欄も声が出なかった建設セクターが久々に急動意。シティグループが大林組(1802)、清水建(1803)、鹿島(1812)の投資判断を「中立」に引き上げ、目標株価を引上げた。大成(1801)は判断「中立」を据え置き、目標株価を470円から510円に引上げた・・ことが手係り材料視された。着工単価の上昇、受注案件の損失処理進展から、今後は各社とも高位な実質増益率が期待できるとした。加えて、東京五論決定から間もなく半年が経過し、信用高値期日到来も、今後の信用需給改善につながる!ショーボンドHD(1414)の上昇基調維持に注目。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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