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2008/10/31

◆「残虐な月」10月が終った。日経平均株価は激震に5カ月連続月足陰線となり、28日には6994円まで下げ、今年4月につけたバブル後最安値7603円をあっさりと割り込んだ。<最安値圏での陰線だが、実線の方が下ヒゲよりも長く、果たして、底打ちを示唆した格好なのか判然としない>格好となった。28日安値から30日まで3日間の戻り幅が大きかったうえ9000円台は戻りの第一関門だったことから、リバウンド狙いで買った投資家がすかさず利益確定売りを出し、戻り待ちの売りに押されたようだ。本格化した決算発表で、圧倒的に減益、赤字、減額修正、減配・無配・・発表が多いことがボディーブローのように効いてきたのか?世界各国で金融対策の発表・実施が相次ぐ中、この日銀が発表した政策金利の利下げが市場予想を下回る0.2%にとどまったことも上値の重しとなった。TOPIX業種別株価指数で上昇したのは33業種中4業種、不動産、水産・農林、その他製品、建設業にとどまった。

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◆29日に中間連結経常利益の減益を発表し、通期経常利益予想を大幅減益修正したコマツ(6301)は前日の「大引けストップ高比例配分」に続き、きょうもカイ気配が続き、ストップ高に1円届かない1053円で寄り付いた後、前場引け前からストップ高カイ気配となり、大引けでストップ高比例配分され490万株の買い注文を残した。今年正月の日経新聞人気銘柄アンケートNO1となった同社株だが、昨年10月高値4090円から、今月28日に702円、04年12月以来の安値まで下げていたことで反動高狙いの買いが入りやすかったうえ、決算発表と併せて自社株式買いを発表したことが主因。日経平均と同様に、買い一巡後はじり安展開となるか?注目される。ちなみに、目先の上値目標は25日移動平均線の1222円となる。

◆31日のNYダウは続伸し、S&P500種株価指数は週間ベースでは1974年以降で最大の上昇となったが、日経平均やコマツ・・などが週明け以降もすんなり上昇基調をたどるかは、10月月足を見た限り疑問が残る。11月第1週、米大統領選は終り、<新大統領が第一声で、何をどう語るか?>に注目したい。週末の米雇用統計も市場の大きな関心事だ。

◆9月以上に<最高値圏で上下幅が大きな十字足>を描いたセブン銀(8410・ジャス)は、これまで以上に強弱感が対立、上下どちらかに波乱する可能性もあり、一部利益確定売りなどで備え、動きをウォッチングしたい。●プリマハム(2281)は179円まで買われ3日連続年初来高値となったが、終値は2円安の170円と一服。月足は三角保ち合い上放れ、56円幅の長大陽線を描いた。調整局面があってもおかしくないが、27日に今期業績予想を増額修正し、信用需給は売り超。12月に向け「突っ込み買い」としたい。●当欄が新たにチャート好転組からピックアップしたのは、コンクリート補修業トップのショーボンドHD(1414)、年初から新生上場し右肩上がりが続いており、10日に1350円まで突っ込んだものの、本日終値は1738円。75日線とのプラス・カイ離を回復、「下ヒゲの長い月足陽線」と好チャート。●あと、東セロ(3971・東2)、リソ−教育(4714)、能美防(6744)もチャート好転。追跡・注目題株とする。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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